映画「ペテロの帰り道」(21日公開)で〝初出演初主演デビュー〟する女優・吉田あかり(17)がインタビューに応じた。映画は吉田演じる17歳の女子高生と「不思議なおじさん」の出会いを軸に物語が展開する。実は吉田が芸能界入りするきっかけも、映画とリンクするような「不思議なおじさん」との出会いがあったという――。


 吉田が演じる水華は幼いころに父親を失った、通信制の高校に通う17歳。友達もあまりいない水華の前に、自らを神様と名乗る「不思議なおじさん」が現れる。少女から大人になる多感な時期の葛藤が、2人のやり取りを通じて描かれる。

 映画初出演にして初主演という大役について、吉田は「最初はただただ、浮かれていましたね。映画に出るという一番大きな夢が実現して、驚きがすごくありましたし、すぐにお母さんに電話して2人で泣きました」と明かす。

 演じる水華については「私と同じ年齢設定だったので、等身大で演じることができました。性格が似ているところもあれば、かけ離れている部分もあるので、そこを演じ分けるのが難しかったですね。水華はひとりが好きですけど、私は社交的な性格なんです」。

 この映画で不思議なおじさんの役を演じたのが俳優・東大(ひがし・だい)だ。「撮影前には何度も何度も話をして〝役の気持ち〟の確認をしていただきました。よくしていただきました」と感謝した。

 ちなみに現在の事務所に入るきっかけも〝不思議なおじさん〟との出会いがきっかけだった。

「(東京の)下北沢の駅で友達と待ち合わせしていたんですけど、友達が1時間遅れたんです。それで待ちぼうけだったんですけど、その時に話しかけてきたのが、事務所の代表だった。名刺を渡してきて『興味あったら』と」。その際「ちゃんと実在する芸能事務所か、調べてね」とも言われたという。

 同じ事務所の先輩には女優・岡田結実がいて、この映画にも友情出演している。

 吉田は「岡田さんがいると、すごく安心感があるんです。撮影でも『どういうふうな(芝居の)入り方しようか?』とか、ていねいにリードしてくださいました」。岡田の存在が女優としての力になっている。

 ローティーンのころからモデルとして活動し、ルックス、スタイルともに抜群の正統派美女だが、出てみたいと思う映画について聞いたところ「ヤクザ映画に出たいんです」と驚きの発言が飛び出した。

「繁華街とかを裸足で走り抜けるようなシーンを演じてみたい。暗い、アンダーグラウンドな映画にすごく興味があります。その中で〝女性の強さ〟を表現したいですね」

 さらに将来的には「誰というのではなく〝吉田あかり〟という存在を認められる、1番の女優になりたいです」と、大きな目標を掲げた。


 ☆よしだ・あかり 2004年1月2日生まれ。東京都出身。O型。特技はダンス。趣味は買い物、ファッション、ドラマや映画を見ること。主演を務める映画「ペテロの帰り道」のほか、6月18日公開の映画「ショコラの魔法」にも出演する。