ボートレース尼崎のSG「第73回ボートレースダービー」(優勝賞金4200万円)は1日、12Rで優勝戦が行われた。気温20度、快晴と絶好の秋日和の中で始まった決戦は1号艇の山田康二(38=佐賀)がイン先マイから他の5艇を寄せつけず独走でV。通算47回目の優勝をうれしいSG初Vで飾るとともに、今年の賞金ランクも3位に押し上げた。

 インの山田がコンマ06なら2コースの小池修平と3コースの茅原悠紀もコンマ05と究極の飛び出し。スタート後にダッシュ艇が追いつく気配がなかったということは内3艇は全速フルショットだったはずだ。これで1Mは内3艇のつばぜり合いになると思われたが、小池にも茅原にも出番はなく1M出口からは山田の独壇場だった。

 山田はこれがSG初優勝とはいえ、GⅠは3Vを誇る実力者。SGでも優出7回の名脇役だったが、遂に〝ダービー王〟という主役の座を射止めた。「優勝戦はすごくいい水面だった。スタートだけ入れれば勝てるだろうなと、自信はあった」と機力面は万全だった。今節の初戦、田口節子の2コースまくりを差して1着。「エース機の田口さん相手に1着だったんで」と乗り心地以外には早々と手応えを感じていたという。

 さらに、メンタルの強さも特筆もので、優勝戦当日も「全然、緊張してなくて…。すみません(笑い)」と周囲の不安を一蹴した。「上野真之介は気を遣って自分に声を掛けなかった。峰竜太さんからは締め切り7分前に『オレのパワーを全部あげる!』と言われたけど、峰さんの方が緊張してました(笑い)」

 コンマ06のスタートにも「昨日(準優)の景色(コンマ01)があったので」と冷や汗をかくことはなく「コンマ05を狙いたい」の思惑通りの快ショットを決める冷静さが光った。

 これで賞金ランクは1~3位まで峰ファミリーが独占。今節は山田の努力が実ると同時にカリスマレーサーにしてカリスマ指導者でもある峰という人間の大きさが際立つシリーズとなった。