さらなる高みを目指し続けた節目のシーズンだった。阪神が3日、2リーグ制後では球団初となる連覇を決めた。先発陣の柱として腕を振り続けた一人は、才木浩人投手(27)だ。進化を求めて試行錯誤を重ね、自らの現在地と向き合い続けてシーズン175奪三振で、最多奪三振のタイトルをほぼ手中に収めた。今回寄せた独占手記では、今季感じた手応えや課題、投手として追い求める理想像を記した。
【V独占手記】2リーグ制後初の連覇を達成でき、本当にうれしいです。高校卒業後、10年目のシーズンは課題もありながら成長できた部分もあるので、すごく充実している年かなと思います。
中でも三振については、まだまだ伸ばせるところはありますが、及第点だと思っています。去年は三振が全然取れなかったという課題を持って、フォークボールの改良やメカニックに取り組んできました。
特に4月7日のヤクルト戦(甲子園)ではセ・リーグタイ記録の16奪三振を達成しました。今年の2試合目でそれだけの三振が取れたので、すごくいいスタートだなと感じました。昨季までは〝三振にするボール〟にフォーカスしていましたが、今季は三振を奪うためのカウントをつくるまでの真っすぐや変化球を重視してきました。
ですが、今年は真っすぐをはじかれることが多く、そこをどう良くしていくのかをしっかり考えています。フォークはもっと良くしていきたいですし、真っすぐもまだまだ良くできる。そうなれば三振も増えるだろうし、防御率などの結果も良くなるのかなと思っています。
また、昨オフから低酸素環境を取り入れたトレーニングにも取り組んできました。低酸素の中で体を動かし、酸素を十分に取り込めない環境から、外に出た時に体に酸素が入る量が増えることで血流が良くなり、リカバリーや疲労回復につながると考えています。
実際に登板翌日に低酸素環境で20~30分ほどバイクをこぐだけでも、疲労回復という面で効果を感じています。リカバリーだけではなく、トレーニングとして取り入れることでもいい効果が望める。そういうメリットを感じていたので通っていました。
ただ今年は年間を通して続けられたわけではありません。オフにはできましたが、シーズンに入ると遠征もあって、なかなか通えない時期もありました。もう少し頻度を増やさないと実感しにくい部分もあると思うので、そこは今年の反省として、来年どうしていくのかを考えていきたいです。
昨オフにはポスティングシステムでのメジャー移籍を希望しましたが、米球界挑戦が今季のモチベーションというわけではありませんでした。自分の人生には野球が軸であって、〝より成長したい〟とか、〝もっといろんなものを学びたい〟と思った時の選択肢の一つです。
例えば全試合で完全試合したいとなれば、真っすぐを強くしながら球速を上げたいし、決め球をもっと精度良くしたい。他の球種もあと2球種ぐらいいるなと。そのように自分自身をどう成長させていくかを軸に考えて野球をやっていきたいです。
リーグ連覇を達成できましたが、今季の戦いはまだ続きます。どの立場でも抑えてチームに貢献する役割は変わりません。10年目で年齢も上の方になっているので、今後もチームを引っ張っていきたいです。(阪神タイガース投手)















