権威を取り戻せるか。大相撲秋場所は、横綱大の里(26=二所ノ関)の6場所ぶり6度目の優勝で幕を閉じた。その一方で、横綱豊昇龍(27=立浪)は7月下旬に右ヒザを手術した影響で全休。横綱在位10場所で5度休場し、昇進後の初優勝を果たせていない。今後は10月10日から秋巡業に合流する予定で、九州場所(11月8日初日、福岡国際センター)での復帰を目指している。
師匠の立浪親方(元小結旭豊)は「(来場所出場の最終判断は)九州に入ってから」と前置きした上で「(稽古を)巡業でガッチリやらないと間に合わない。本人には、ちょっと甘いところがあるから。巡業の前に厳しく言っておく」と話し、本腰を入れて調整させる方針だ。
豊昇龍に対しては角界内外から厳しい視線が向けられている一方で、温かい励ましの言葉も師匠の耳には届いているという。ただ、復活を待ち続けてくれる好意的な声に甘えるつもりはない。立浪親方は「でも、そろそろ結果を出さないとね。ケガとはいえ、何回も言い訳にはならない。それは本人も分かっている」ときっぱり。復帰の場所では、師弟ともに必勝を期して臨む構えだ。
もちろん、立浪親方はまな弟子が巻き返す姿を信じて疑わない。「横綱になったことは素晴らしいこと。横綱になれない人もいるわけだから。勝負をしてみるまでは分からないけど、やってくれると思う。力はあるのだから」と言葉に力を込めた。
秋場所後の28日には、横綱審議委員会の定例会合が開かれた。大島理森委員長(元衆院議長)は豊昇龍に対して「横綱として優勝への道のりを歩める姿で土俵に戻ってほしい」と万全な状態での復帰を求めた。横綱は最大の試練を乗り越えることができるのか。












