フジテレビ系「オレたちひょうきん族」の人気コーナー「ひょうきん懺悔室」で一世を風靡したブッチー武者(74)が、11月3日に神奈川・小田原三の丸ホールで新作舞台「あ・い・で・す アンソニー」を上演する。テーマは認知症と介護。小中学生にも届けようと、ヤングケアラーらの無料招待や、公演のDVD化に向けたクラウドファンディングにも挑戦している。
両腕で「〇」「×」を出す姿で、お茶の間を笑わせた武者。実は認知症と介護を扱った舞台「生きる」を、2014年から12年間、全国で上演してきた。
出発点は、友人の母親が認知症になったことだった。子供のころの記憶は鮮明なのに、目の前にいる大人になったわが子が分からない。その現実に衝撃を受けた。
さらに、2006年に京都で起きた、認知症の母を介護していた息子による介護殺人・心中未遂事件の裁判を知った。
「この裁判を風化させてはいけない」
その思いで始めた舞台活動。公演を重ねるうちに「これは大人だけの問題ではない」との思いが強まったという。
家族の介護を担いながら、友人にも事情を話せず、孤立する子供たちがいる。当事者には「あなたは一人じゃない」、周囲の子供には「みんなで助け合おう」と伝える。それが今回の狙いだ。
武者は「大人は『汚い部分は子供に見せたくない』と考えがちです。でも、認知症になれば徘徊もあれば、きれいごとでは済まない場面もある。子供たちはそれもちゃんと知らなければならない。知った上で『みんなで助け合おう』という心をつくりたい」と語る。
主演のアンソニー役は芳本美代子。認知症の母役を磯村みどり、妹役を寿三美が演じ、武者もおじいちゃん役で出演する。
さらに、18歳から10年間にわたり母親を介護した元日本テレビアナウンサーの町亞聖が、特別サポーターとして参加。ヤングケアラーをテーマにミニ講演を行う。
舞台のメッセージを客席の外にも広げようと、主催のBMCエンタープライズは「CAMPFIRE」で支援を募っている。目標額は500万円。公演をDVD化して学校や地域に届けるほか、小田原地域のヤングケアラーや、家族に認知症・障がいのある小中学生の無料招待を目指す。募集は11月3日午後11時59分まで。目標額に届かなくても、集まった支援金で事業を実行する。












