“女芸人マニア”として知られているお笑いコンビ「馬鹿よ貴方は」の新道竜巳が、これから“馬鹿売れ”しそうな女芸人を紹介するこの連載。今回は、ネタをやっている時以外はマスクをしているため素顔が見られないという、謎めいた女性ピン芸人を紹介する――。

【プロフィル】
 芸名‥メイタイブキ
 所属‥株式会社デューズ
 デビュー‥2020年4月
 生年月日‥1999年12月7日

 謎の多いピン芸人さんのご紹介です。私は芸人仲間から時々、若手女性芸人をお薦めされる時があります。そんな経緯で「面白いピン芸人がいる」と紹介されたのが、今回紹介するメイタイブキさんです。

 そこで実際に私のライブに出ていただいたんですが、自分の世界を持っているコントをやっていました。初めて見た時にウケていたので、もう1度呼んでみると、またウケていた。さらにもう1度呼ぶと、ここでも笑いを取ってくれる。本人はすごくおとなしいのですが、コントをしている時は普段とは違う彼女がいて、その人格も等身大とも思える説得力があるんです。

 一見すると繊細そうに見えますが、コントの中ではブレがない。トークになると、おもむろにマスクをしてトークに参加する。ネタの時以外はマスクをしているので、ネタ以外では彼女の顔を見ることができない。特殊な感性の持ち主です。

 その一方で普段はお酒好きで、昔の芸人さんのような酒の飲み方をしながらお笑い活動をされています。そんな彼女に話を聞いてみました。

 ――お笑いを始めたきっかけは

「楽しいことがしたかったから。高校3年のころに将来を考えはじめて、どうせなら楽しいことして稼ぎたいと思って、自分なりにこの世で一番楽しい職業を考えたらお笑い芸人でした。いま思うとどうかしていました」

 ――どんな学生時代を送った?

「おとなしいタイプだったと思います。目立つのが嫌で一年中マスクで顔を隠していて、教室の端っこでゲームしてるみたいな。いま思えば逆に目立っていたのかもしれません。あと全然、いじめられていました」

 ――影響を受けた芸人、番組など

「2015年のM―1グランプリで初めて拝見したメイプル超合金のカズレーザーさん。こんなに魅力的な人がいるんだと思った。そこから芸人という職業に興味があったんじゃないかなと思います」

 ――M―1には過去に3回、参戦されていますが、漫才への思いは

「漫才、本っ当に難しいです。M―1に出たのも正式なコンビではなくて毎回違うユニットで参加していたので、あまり強い思いとかはないみたいです。漫才師さんは尊敬でしかないです」

 ――ネタの作り方は

「日ごろ生きていて思うことから着想を得ることが多い気がします。正直、どうやって作っているのか自分でも分かっていません。分かる方いたら連絡ください」

 ――ピン芸人の魅力を教えてください

「コンビと違って解散がないのでさびしくないです。ネタ合わせでもめることもないので楽です。自由度が高いのが魅力だと思います」

 ――お酒がとにかく好きということですが、失敗したエピソードがあれば教えてください

「ポップなもので言うと、左ヒザから流血していたこと。どこで何があったのか全く覚えていないのですが、鮮血がめちゃくちゃきれいだったのが印象に残っています。他にも数え切れないくらいあると思いますが、覚えていません」

 ――これまで最高でどのくらいお酒を飲みました?

「記憶がなくなるまでです。量とかはもう分かりません」

 ――芸人としての将来の目標は

「職業欄に堂々と『芸人』って書きたいです。正直まだお笑いで稼げていないので胸を張ってプロを名乗れるようになってから、事務所の先輩であるU字工事さんと仕事がしたいです」

 人間力もあり、姉御肌のような頼れる存在でもあります。テレビスターになる片鱗もあると思うので、彼女の今後に期待しか持てません。

 ☆しんどう・たつみ 1977年4月15日生まれ、千葉県出身、本名・濱島英治郎。平井“ファラオ”光と組む「馬鹿よ貴方は」として「THE MANZAI」「M―1グランプリ」で決勝進出を果たした実力派。緻密なネタ作りに定評がある一方、女芸人ナンバーワン決定戦「THE W」では、予選会場に足しげく通い、ほとんどの出場者のネタを見るほどの“女芸人マニア”。