ボートレースびわこのGⅡ「第7回全国ボートレース甲子園」(優勝賞金510万円)は13日、優勝戦が行われた。気温31度の夏空の下の決戦は、スランプの真っただ中にいた地元エース・馬場貴也(41=滋賀)が鮮やかな2コース差しを決め、スリット裏から独走でゴール。通算65回目のVで復活をアピールするとともに、深紅の優勝旗を地元・滋賀、故郷の京都にもたらした。

 10R、11Rの特別選抜戦は今節のレースパターンとなったインVS3コースの激突。まくりに応戦したインは膨らみ、10Rは5号艇(吉田拡郎)、11Rは4号艇(深谷知博)が展開を捉えて勝利した。
 
 果たして優勝戦の1Mもイン秋元哲VS3コース・丸野一樹の激突となるのか――。ともに快速を誇るだけに、いずれにせよヒートアップ必至と思われた。

 案の定、ほぼ横一線のスリットから丸野が仕掛けるが、秋元は丸野を警戒し過ぎたか、ターンマークを大きく外す。この展開を突いたのがスランプでも〝腕に覚えあり〟の馬場だった。「秋元くんに落ち着いてターンされたら優勝はない」と秋元のパワーに敬意を示しながらも「丸野君のまくり差しを警戒しながら、秋元くんのミスを狙っていた」と小さなほころびも見逃さなかった。

インタビュー中に目頭を熱くする馬場貴也
インタビュー中に目頭を熱くする馬場貴也

 今節、最終日11Rまでの71レースで2コースからの1着は1本だけ。本人は「波が出ていたんで、波のおかげです」と謙遜するが、難コースを一発で克服した〝黄金のハンドル〟は、いくら称賛しても称賛し切れない。

 ピット帰投後に流れた涙は「もともと涙もろいんで…(笑い)。人の温かみを思い出すと、泣いちゃうんです」とスランプでも変わらぬ声援を送ってくれたファンをはじめ、苦しい期間を励まし、あるいはサポートしてくれた人たちへの答えでもあった。

「これで完全復活と言いたいけど、不安もあります。次に行ってみてどうなるか…。ただ、リズムは確実に上がりました」

 ホームで結果を出した馬場は22日に開幕する徳山SG「オーシャンカップ」に期待と不安を持って乗り込む。