まさかのイリュージョン宣言まで飛び出した!「シーデー」「デーブイデー」など独特のしゃべりで話題の通販会社「夢グループ」の石田重廣社長(65)と流通ウォッチャー・渡辺広明氏(56)が緊急対談を実施。暗いムードのときこそ“夢対談”が必要なのです。

名コンビの石田重廣と保科有里
名コンビの石田重廣と保科有里

 渡辺氏 つい先日「夢コンサート」を見に行ったんですが、思っていた以上にお客さんの年齢層が幅広くてびっくりしました。保科有里さんにもサインをいただきましたよ。

 石田社長 それはありがとうございます。通販会社の仕事でいうと中高年の方がメインになりますが、2年続けてシーデーを出して歌っていたら若い人にもたくさん声をかけてもらえるようになりました。

 渡辺氏 やっぱり社長と保科さんの昭和レトロを感じさせる掛け合いが新鮮なんでしょうね。去年は自治体をPRする動画に出演されたり、TikTokなどSNSでバズったり露出の多い1年になりました。おそらく、働き盛りでテレビをほぼ見ない30~40代男性を除けばみんなが知っている存在だと思います。

 石田社長 新聞にもテレビにも広告を出稿してますから。ただ、僕は本当に普通にしゃべっているだけで、面白くしゃべっているつもりは一切ないんです(笑い)。

 渡辺氏 通販にしても夢コンサートにしても節約するべきところは節約している印象があります。

 石田社長 CMで大切なのはかっこよさじゃないんです。単純でシンプルに魅力を伝えることができればいい。昔、松方弘樹さんにシルクシャツのモデルになってもらったら「社長、沖縄に行こう!」ってことでクルーザーを借りました。カメラを回しながら一緒にマグロを釣りました。ただ、どこにもシルクのシャツを表現してなかったわけですよ。それでも僕は松方弘樹の知名度があるから売れると思っていたんだけど結果的には大失敗だった(笑い)。

 渡辺氏 昭和スターの言うがままだとお金はいくらあっても足りなさそうです。そんな経験が今のグリーンバックで撮影、CM1本の制作費2万円につながっていたんですね。売り上げ10億円超のヒット商品をいくつも手がけてらっしゃいますが、成功の秘訣は?

 石田社長 う~ん、僕は成功者っていわれることが非常につらいんです。挫折ばかりでしたから。それに会社っていうのは浮き沈みがあるから、この先どうなるかはわかりません。その意味では(社長を)辞めたときに初めて成功したのかどうか分かるんじゃないかなと。「一番苦しいときはいつでしたか?」って質問もよくされるけど、「今が一番不安なんですよ」と答えています。

 渡辺氏 確かに通販という仕事は見えないお客さまからのクレームは避けては通れませんね。

 石田社長 その通りです。通販っていうのは基本的に注文かクレームしか来ません。「ありがとう」って電話なんてかかってきませんし、売れば売るほどクレームの件数が多くなるものです。そうやってクレーム率や返品率の計算ばかりをしていくと「1日●人はクレームが来るな…」と数字だけの世界になってしまい、人対人の商売ですらなくなってしまう。僕はそのとき初めて通販に嫌気が差してコンサート事業に逃げました。そこで思いもよらぬ「ありがとう」をお客さんからいただいて、もっと仕事をしようと心に決めて今に至っています。あそこが転機でした。

 渡辺氏 データ全盛の時代ですが、商売の基本である対人関係を忘れてしまっては商売はうまくいかない。そして今では石田社長の顔を覚えたお客さんたちが「石田社長が薦めるなら」と感じて購入を検討してもらえるようになったということですね。

 石田社長 私はパソコンも使えないし、ガラケーです(笑い)。

 渡辺氏 それでも決断力と独自性で通販業界の中では異彩を放っています。最後に2024年の夢を教えてください。

 石田社長 僕は保科さんと一緒に「話と歌がつまらなかったら全額返金するトークショー」をやっているんですね。今年夏にはそこで2人でイリュージョンをしたいと思っています。人体が切断されるマジックあるじゃないですか? あれを「社長~!」「もう会えなくなるかもしれない…」なんて保科さんとやりとりしながら、子供でも楽しめるようにやってみたい。その前に体を鍛えないといけないかな(笑い)。

 渡辺氏 それは面白そう。まだまだ僕ら若い人たちも夢見ることを忘れちゃいけませんね!

 石田社長 夢はかないそうにない大きすぎるものではなく、実現可能なものからかなえていくのが大切。3か月で実現可能なものから追い続けていけばいいんです。そうすればきっと明るい未来がやってくると信じています。

能登半島地震被災地に寄付 

 石田社長率いる夢グループは5日、能登半島地震の被災地を支援するため石川県庁窓口に100万円寄付したことを報告した。被害が甚大な輪島市や珠洲市は通信販売やコンサート公演でお世話になった場所であり、「せめてもの恩返しの気持ち」だとしている。また、今月9日以降の公演から全会場で義援金を募り、石川県庁へ継続した寄付を行っていく方針を示している。

 ☆いしだ・しげひろ 1958年生まれ。福島県福島市出身。東北高校の野球部に入部し甲子園を目指したがやむなく断念。親から仕送りされた受験料を友人に盗まれ大学受験を諦める。30代で中国、香港から商品を輸入、通販する会社「ユーコー」を設立。2003年、芸能事務所「あずさ2号」を設立し、その後社名を「夢グループ」に変更。通販と芸能事務所をメインに事業を展開。関連企業も含めると年商200億円を超える企業へと急成長した。

 ☆わたなべ・ひろあき 1967年生まれ。静岡県浜松市出身。「やらまいかマーケティング」代表取締役社長。大学卒業後、ローソンに22年間勤務。店長を経て、コンビニバイヤーとしてさまざまな商品カテゴリーを担当し、約760品の商品開発にも携わる。フジテレビ「Live News α」コメンテーター。Tokyofm「ビジトピ」パーソナリティー。