大きな話題となったTBS日曜劇場「VIVANT」で圧倒的な存在感を示した阿部寛(59)が、来年7月クールに同枠での主演が内定した。6回目の日曜劇場主演となり、同枠最多記録も見えてくる。11月1日付で新たに設立した個人事務所「オフィスA」の代表取締役に就任。還暦を前にして俳優と経営者の二刀流で活躍の場をますます広げそうだ。

 TBSの日曜劇場は1956年にスタートした日曜午後9時からのドラマ枠。〝ドラマのTBS〟といわれるTBSドラマの中でも最上位に位置付けされている。7月クールの「VIVANT」は主演の堺雅人、阿部ら豪華キャストが勢ぞろいし、今年一番の話題作となった。

 現在放送されているのは「下剋上球児」(鈴木亮平主演)で、来年1月からは西島秀俊主演の「さよならマエストロ~父と私のアッパシオナート~」が放送予定だ。

「半沢直樹」「JIN―仁―」「ビューティフルライフ」など数々のヒット作を生み出した名門枠で、作品のクオリティーや豪華出演者などからドラマ業界で高い評価を受け続けている。

 そのため、日曜劇場で主演を務めることは日本を代表する俳優であることを意味し、NHKはじめ民放各局もキャスティングの際に一つの指針としている。

 TBS関係者は「阿部さんは『下町ロケット』の2クールをはじめ、『ドラゴン桜』第2シリーズ、『新参者』など日曜劇場で5回主演していますが、来年7月クールで6回目の主演が内定しています。これまで日曜劇場の最多主演俳優は田村正和さんと木村拓哉さんの7回。阿部さんは主演以外での出演作も多く、日曜劇場への貢献度も高い。最多主演が見えてきたことで、制作サイドは阿部さんとの関係性をより強固なものにしていくそうです」と語る。

 阿部はデビュー以来、約30年にわたり所属した事務所「茂田オフィス」の閉鎖にともない、今月1日に個人事務所「オフィスA」を設立。代表取締役には阿部が就任しており、今後の出演交渉などは阿部自身が行っていくという。

「コメディーからシリアスな作品まで対応できる阿部さんへの出演オファーは各局から多いですが、阿部さんにとって日曜劇場は最優先ドラマ。最多主演回数更新も時間の問題です」(同)

 来年還暦を迎える阿部がドラマ業界をけん引する。