谷村新司さん(享年74)が〝歌の架け橋〟となった中国でも16日午後、訃報は速報された。

 中国共産党系の有力紙「環球時報」は、中国国営・新華社通信の表現を引用し、谷村さんを「日本音楽界の人間国宝として知られ、彼の歌は中国国民にも愛されている」と紹介した。

 最もよく知られているのは「昴」(1980年)、モンゴル人女性歌手・オユンナに楽曲提供した「花」(91年)、「浪漫鉄道」(85年)などで、50曲近くが中国でリリース。「テレサ・テンやレスリー・チャン(いずれも故人)、張学友(ジャッキー・チュン、香港四天王のひとり)ら中国音楽界のスーパースターがカバーしている」と伝えた。

 谷村さんは「アリス」として初めて北京公演を行った81年以来、中国との関係が深い。2004年からは4年間、上海音楽学院で教授を務め、現代音楽の授業を通し中国の若者たちにPOPカルチャーを伝えた。

 10年の上海万博では、ファッションデザイナーのコシノジュンコさん、卓球の福原愛さんと共に親善大使に。胡錦濤主席(当時)も出席した開会式では「昴」を披露した。その意義を「歌声は星空を突き抜け、全ての中国人の心にしみ渡った。その1つひとつは星が煌めくほどの小さい炎だが、それらはやがて大きな炎となって燃え盛るだろう」と評する地元のメディア研究者もいた。

 中国版ツイッターの微博(ウェイボー)では、「#谷村新司去世(死去)」というワードがトレンド上位に急上昇。「うちの母は『昴』が大好き」「74歳って高齢じゃないのに残念。彼の歌はホントにいい。特に『昴』が好き」「中国の歌手の半数が彼の恩恵を受けたと言っても過言じゃない」などと、若者たちもコメント欄で反応した。