演出家・宮本亞門(65)が手掛ける舞台「画狂人 北斎」の製作発表が12日、都内で開かれた。

 江戸後期の浮世絵師・葛飾北斎と娘・お栄の親子関係を軸に、北斎から影響を受けた江戸と現代の人々の人生模様を描いた舞台。北斎をそこら辺にいる変なオッサンというオモシロ目線でとらえることにちなみ、登壇者に「変なオッサンだと自覚することはあるか?」と話が振られた。

「私はとても変ですね」と口火を切ったのは宮本亞門。「いつまでもこんな元気で、がんになってもこんな大きな声で喋るし、政治的なことも言っちゃうし…」と振り返りながら「(人間)みんな変」だと主張した。中でも奇抜だったエピソードが「雑巾と布巾は僕は同じとか、白と黒(物衣類)を全部一緒に洗濯する」だ。

 これに「信じられないです」と驚いたのがお栄役・雛形あきこ(44)。几帳面と察し亞門が「お財布の中の紙幣、みんな同じ方向に入れるの?」と尋ねると、雛形は「(紙幣の)上と下も絶対揃えたほうがいいですよ」と金運アップ法を伝授した。

 雛形自身は「ホントにすごくまともだと思っている」そうで「一般の普通の主婦みたいな感覚」だという。ただ「長くやらせていただいだバラエティー(番組)のところで、メンバーで一番頭がおかしいと言われていて、でもその意識は全くないんですよ」と不満そうな表情を浮かべた。

 すかさず「変わってると思います」と指摘したのは北斎役・西岡徳馬(76)で「変わってなきゃここにいない。人前でこんなことやるなんて、ちょっと変わってなきゃやんないですよ」と雛形をバッサリ。

 西岡は、かつて自身がバラエティー番組で、吉本新喜劇・すっちーのギャグ「乳首ドリル」を完コピし「自分の中に狂気が生まれた」と発言した過去にも触れ、「あんなの少し狂人じゃないとね、少しどころじゃない、ホントに狂人じゃないとやりませんよね、普通」と振り返った。

 北斎は浮世絵だけにとどまらず、北斎漫画や西洋画、春画となんでも描いた。西岡は「僕が乳首ドリルとかやったりするのは、言ってみれば北斎さんが北斎漫画を描いている、あの漫画だと思っているんですよ」。どんなに攻めた役や仕事もこなす自分は、北斎の生き方と「おこがましいですけども、とても似てる」と語った。

 この日は共演の水谷あつし、馬場良馬、谷佳樹、津村知与支(のりよし)も登壇。舞台は来月2日に北斎の地元、東京・墨田区で初日を迎え、全国13か所25公演を予定している。