韓国人女優シム・ウンギョン(28)が、今週開幕した第35回東京国際映画祭の審査委員に抜擢され、都内で25日行われた審査委員記者会見に出席した。

 20代はシムだけで、他はみな年配。審査委員を引き受けた理由を、韓国語でこう話した。

「この場にいらっしゃる他の審査員の方に比べると、私はまだ審査員としての素養が足りないかもしれないですが、この機会を逃したくないというふうに思いました。というのは、映画がもっている力を大勢の皆さんと一緒に感じたいという思いがありました」

 審査委員はほか、北野武監督の「アウトレイジ」シリーズを撮った柳島克己カメラマン、ポルトガルのジョアン・ペドロ・ロドリゲス監督、アンスティチュ・フランセ(フランス文化センター)元館長のマリークリスティーヌ・ドゥ・ナヴァセルさんが務める。審査委員長は、演劇・オペラ演出で知られる米国人映画監督ジュリー・テイモアさん。この日は日米韓の通訳が入り、韓国語でのシムの発言などは、まず日本語に訳してから英語に訳すという手間で、質疑応答時間は大幅に削られた。

 今回は世界107の国と地域から1695本の応募があり、コンペティション部門ではその中から厳選された15作品が上映される。「英語の作品が1本もありません。これは映画祭としては珍しいのではないかということで、その多様な部分はとても楽しみ」とはテイモア審査委員長。

 各作品には日本語と英語の字幕が入るが、韓国語字幕は入らない。シムはどうやって審査するのか、関係者に尋ねると「割と日本語が分かるので、基本的に日本語(の字幕)で見られるそうです。分からないところは(語学に堪能な)マネジャーさんが補足したりとかするみたいです」。

 シムは2年前、松坂桃李とのW主演映画「新聞記者」で、日本アカデミー賞最優秀主演女優賞など、映画賞レースを総ナメ。一昨年、日本のドラマ初出演作となった「七人の秘書」(テレビ朝日系)は現在、劇場版が公開中だ。出演ドラマのシリーズ化はこれが初で、同作ではアクションにも初挑戦している。