「ザ・ドリフターズ」のメンバーだったタレントの仲本工事さんが19日夜、交通事故による急性硬膜下血腫のため横浜市内の病院で亡くなった。81歳だった。

 仲本さんといえば、圧倒的な人気を誇った「8時だョ!全員集合」(TBS系、1969~85年放送)で体操コーナーを持っていたことが有名。同コーナーの誕生に歌手・宇多田ヒカルの母・藤圭子さんが関係していることを生前に明かしていた。

「あるとき、ボクが体操のコーチ役になり、ゲストの藤圭子サン(運動が苦手な生徒の役)を教えるというコントをやった。でんぐり返しなんかをさせて、できないと罰として腕立て伏せさせる。だんだん罰がきつくなっていって、腕立て伏せする彼女の上に、ボクが乗ったりしたんだ。これが大ウケ。『圭子の夢は夜ひらく』が大ヒットしたハタチそこそこの美女にキツイことをやらせる…っていうのが新鮮だったのかな。すぐに新コーナーとして独立することになったんだ」

 中学、高校と体操部だった仲本さんにとっては〝ドンとこい!〟。ちなみにあのコーナーでは、成功しても失敗しても全員が「ハイポーズ」と言いながら両腕を上げるポーズを取ったが、あれは、ドリフみんなでラスベガスに旅行したときにヒントを得たそうだ。

「たまたま見に行ったショーで、筋肉ムキムキのマッチョマン(男性ストリッパー)が、いろいろな技を披露しながら、ひと区切りごとに、まさにあの『ハイポーズ』をしていた。『ああいうのも面白いな~』って思っていて、体操のコーナーが始まったときに取り入れたんだ」

「全員集合」が終了した後は、俳優としてテレビ朝日系「遠山の金さんⅡ」など多数のテレビドラマや舞台に出演。音楽では1999年、高木ブー、加藤茶と「こぶ茶バンド」を結成する一方、2013年にはシングル「持病の歌~ぼくには夢がある 希望がある~」をリリースした。保険会社のCM曲だったこの歌は中高年への「エナジーソング」と言われた。

 笑顔とバイタリティーにあふれたコメディアンは天国へ旅立った。