◇村上遼(28)長崎支部・110期
デビュー9年目となる昨年9月のびわこヤングダービーでGⅠ初出場。2021年前期適用勝率も自己最高の6・56をマークし、今年1月からは3期ぶりのA1復帰を果たした。
ただ、ここまでの道のりは〝山あり谷あり〟という言葉がぴったりと当てはまる。2012年5月の初出走以来、着実に成績を伸ばして2015年11月には念願の初優勝。この年の最優秀新人にも選出され、このまま一気にトップレーサーへの階段を駆け上がっていくと思われたが、この後は浮き沈みが続く。
「新人賞を取ったあとも結果を残せなかった。A1に復帰した次の期にF2になったり、勝率も4点台しか取れなくて焦っていた。ずっとこうじゃない、そうじゃないと状況を見つめきれなかった。思うようなレースができずに苦しんだ」と振り返る。
もともとは快スタートが持ち味の速攻派。それは諸刃の剣でもあった。2016、17年と優勝なし。勝率も落としB1にも降格した。18年には2V、勝率も持ち直し、18年後期にはA1初昇格。再び上昇気流に乗ったが、19年6月9日にFを切ると27日にも再びF。7月からは90日間のF休みに入る。20年前期の級別審査期間となる219年5~11月の事故率が規程を超える0・95となりB2降格も決定した。
どん底からの再スタート。ここで「自分を見つめ直すきっかけになった」と気持ちを一新して戦線復帰。2020年後期勝率は6・01でA2復帰。そして続く21年前期は自己最高勝率6・56をマークして今年1月からのA1復帰を果たした。
もちろん慢心は微塵もない。「いいエンジンを引けたのが大きい。リズム的には悪くないけど、ここ何年かで自力がついたとは考えてない」と自己評価は超辛口。「基本の旋回能力が足りない。強い人は多少乗りにくくても足を仕上げて乗ってくる。僕の場合は乗れないとレースにならない。エンジンに左右されやすい。上の舞台で戦うには足重視などいろいろなパターンを増やしていかないといけない」と課題を明かす。
目標もより高いレベルに切り替えた。「前まではとにかく〝点数を残してA1になりたい〟って気持ちが強かった。それじゃダメ。まずはGⅠに出場して準優に乗りたい」と大舞台での活躍を目指している。
同期の西沢日花里と結婚し、現在は二児のパパ。「子供が大好きなので帰って喜ぶ顔を見るのが僕の原動力になる。もちろんそれを支えてくれる嫁さんの存在が一番です」とプライベートも充実。家族とともに再びトップレーサーへの階段を昇り始める。
☆むらかみ・りょう=1992年6月3日生まれ。長崎支部の110期生。長崎県出身。2012年5月に大村でデビューすると7月の福岡で初勝利。15年11月の戸田で初優勝。通算5V。15年最優秀新人。同期には森永隆、白神優、上條暢嵩、喜多須杏奈ら。夫人は同期の西沢日花里。












