英ロンドンのウェストミンスター寺院で29日、昨年4月に亡くなったフィリップ殿下の1周忌の追悼式が執り行われ、エリザベス女王(95)をはじめ、チャールズ皇太子夫妻ら英王族や欧州各国の王族らが参列した。米カリフォルニア州に移住したヘンリー王子&メーガン妃は欠席したが、女王の隣には〝謹慎中〟の次男アンドルー王子(62)の姿があった。
英紙ガーディアンは、「アンドルー王子の役割は〝汚された王室〟の機能回復か」との見出しで、重要な王室行事に王子を出席させた理由を探った。
アンドルー王子は先月、王子から性的虐待を受けたとして民事訴訟を起こしていた当時17歳だった米国人女性(38)と和解した。両者はニューヨークの米連邦地裁に共同で文書を提出し、その中で王子は女性を「虐待の被害者」と認め、女性の慈善団体に「相当額の寄付」をする考えを示した。
「寄付」とは事実上の和解金で、その額は明らかにされていないが、英ガーディアン紙は「1000万ポンド(約16億円)をはるかに超える金額」とし、「女王が私費で一部を肩代わりする」とも報じている。だが、和解を通じ、アンドルー王子が少女への性的暴行を認めたことで、「今後は公的な場に姿を見せることはないだろう」とされた。
その大方の予想を覆し、29日の追悼式ではアンドルー王子は高齢の女王に寄り添い、移動の手助けをするなど、重要な役目をこなした。ガーディアン紙は「王室の判断への懸念と、それが虐待被害者へのメッセージと受け取りかねないという懸念を引き起こした」と伝えた。
性的被害者救済のためのチャリティー団体「チェーン」の創設者ヘラ・フサイン氏は同紙に、王子が公的な場に姿を見せることは、「性暴力被害者にとってつらい記憶を蘇させるもの」だとし、今後は王子が公式行事に出席することがないよう強く求めた。
一方、英米両国で性的暴力事件を多く担当してきた弁護士アン・オリヴァリウス氏は、今回に限っては「明らかに息子が亡き父親のために参列したもの」と指摘。アンドルー王子はすでに王室の公務を外され、「影響力の無い王子」だとし、性的被害者は同王子の存在に不安を感じることはないと付け加えた。












