「あれだけのグループなので当然出てもらいたい」——。NHK・籾井勝人会長(73)が自ら紅白歌合戦出場を切望するSMAPだが、紅白より豪華な年末大型歌番組「FNS歌謡祭」(フジテレビ系)に今年、彼らが出演する可能性は限りなくゼロ。フジ関係者が声をひそめる。

「『SMAP×SMAP』だって今年いっぱいやるわけだから、SMAPには年末の『FNS歌謡祭』にも出てもらいたい。最後のはなむけになるし、社内でもそんな声が当然多いんです。ところが番組のディレクターに聞いたら、すでに上層部から『それは無理だ』と言われているそうで…」

 人気アイドルやアーティストが勢揃いし“夢のコラボ”をバンバン実現させるFNS歌謡祭は、業界人の間でも「紅白より豪華」と言われる年末大型特番だ。SMAPは2011年を除き05年から13年までトップバッターで登場。03年から昨年までは、04年と10年の2回を除き大トリを務めた。メンバーの草なぎ剛(42)は09年から6年連続で男性司会を任されており、SMAPは重用されてきた。

 年明けに木村拓哉(43)とほか4人の分裂が表面化し、夏には同歌謡祭の派生番組「FNSうたの夏まつり」をはじめTBSや日本テレビの大型歌番組にも、SMAPが出ないという異常事態が発生。その流れを考えたら当然の成り行きかもしれないが、本番までまだ3か月近くあるのに、制作サイドが出演交渉をはなから諦めているのは、これまた異常としか言いようがない。

 ちなみに「うたの夏まつり」も11年から毎夏恒例の音楽特番で、SMAPは12年から3年連続でトップバッター、4年連続で大トリを務め、草なぎが第1回から4年連続で男性司会を担当している。

 ファンならずとも「プロなんだから、仲悪くても歌うぐらい一緒にできるでしょ」とツッコミたいところ。だが、解散を強硬に主張したとされる香取慎吾(39)は現在、とてもそんな状態ではないという。

「現場で過呼吸になってしまうんです。実は前々から、精神的に体調を崩し赤坂の病院に通っているという話は聞いてました。それに加えて、感情的なことでも体がおかしくなるとは思ってもいませんでした。聞く人、聞く人が『香取君ヤバイよ』って言ってます」(フジ関係者)

 FNS歌謡祭は、出演者がオーケストラをバックに歌う生番組というのが売りで、口パク歌手は比較的少ない。これも香取にとってはかなりハードルの高い条件と言えよう。

 香取はフジで「おじゃマップ!!」というバラエティー旅番組のメーン司会をやっている。グループ名をモジった番組タイトルからもお察しの通り、番組スタッフいわく「“SMAP育ての親”Iさんが強引につくった番組」。I女史がジャニーズ事務所を追い出され、SMAPも解散ならば同番組は打ち切り秒読みとみられているが、そのロケ現場でも香取の異変はかねて心配されていた。「最近では、キムタクとの不仲も開き直って『嫌いなんだからしょうがないよ!』などと公言してます」(同スタッフ)

 SMAPに関するこんな絶望的な話が蔓延している局だけに、冒頭のフジ関係者は「この分じゃ、SMAPはNHK紅白も出られないと思いますよ。メンバーの1人が無理って言ったら無理で、今のままじゃ香取君は絶対『無理!』って言うだろうから」と悲観している。