元「チェッカーズ」リーダー武内享(53)の長男で、大麻事件を起こした武内健太被告(21)の即決裁判が8日、東京地裁であり、懲役6月、執行猶予3年の判決が言い渡された。健太被告は、今年6月に都内自宅マンションで弟(18=次男)に大麻合計約0・5グラムを譲り渡した大麻取締法違反で弟とともにこの秋に逮捕され、自身だけ起訴。法廷で起訴内容を認め、証人出廷した武内は“親バカ”ぶりを見せた。

 武内の調書によると、健太被告は中学のころ「音楽でメシを食べたい」と言いだし、父とイベントに出たりもしていた。大麻との出合いは活動さなかの15歳の夏だった。

「江の島の海の家でヒップホップのライブに出演したとき『お疲れさん、これ吸いな』と言われて吸ったのが初めてです。その後、花火大会を見たとき、耳元で花火が上がっているように聞こえ、食べ物もうまく感じ、忘れられなくなった」(本人調書から)

 別々に暮らしていた弟は、その大麻を譲り受け、同級生に売っていた。弟は調書で「吸いたいときは兄に電話して『欲しい』と言い、マンションまで取りに行っていた」と明かしている。一体両親は何をしていたのか?

 2009年に前妻と離婚した武内は、息子2人の親権をもち、4~5年前に再婚した妻との間に子供をもうけ5人で暮らしていた。「長男(健太被告)の部屋でハーブを見つけたことなどが重なった。大げんかし、長男は出て行き、前妻と暮らしていた」(武内の調書から)

 前妻が健太被告と同居を始め、今のマンションへ引っ越したのは昨年11月。彼女もまた息子の異変に気づいていた。

「今年の春、リビングにパケ(ビニール袋)と、そのなかに植物の破片の残骸があり、またやっているのではと思い『アンタいい加減にしなさいよ』と叱ったことがある」(前妻調書から)

 この日、武内は情状証人として証言台に立った。再婚するまでは弁当作りや掃除、洗濯なども全てやって息子たちの面倒をみていたとアピール。

 武内は、先月30日の保釈後、健太被告に頼まれ、ケータイのアドレス帳データ削除と機種変更を手伝ったそうだ。

「『もちろん大麻をやめるし、悪い友達とも縁を切る。しばらく音楽からも遠ざかることになるが、とにかく一回、ゼロからやり直したい』と。『出てきた後の自分を見てくれ』と…。そこまで言ってくれたので、私は息子を信用しています」

 武内はこう話し、健太被告の再就職も実現することになったという。

 健太被告も被告人質問で「携帯電話の連絡先を消して自宅を引っ越して、たばこもやめた」と、悪の道と縁を切ったことを再三アピール。

 ただ、大麻を誰から譲り受けたのかは、取り調べでも「友人や仲間を裏切ってしまうことになる」と考え供述せず。弁護人が聞き出そうとしても「これだけ大きな報道が出ているので、もしかしたら報復…というのも少し頭にありました」と口を割らなかった。

 大麻ドップリな生活から、そう簡単に抜け出せるのか。閉廷後、地裁でエレベーター待ちしていた健太被告は、さっそくガムをかんでいた。