NHK連続テレビ小説「ちゅらさん」のおばぁ役として知られる俳優の平良(たいら)とみ(本名・トミ子)さんが6日午前4時27分、敗血症による呼吸不全のため那覇市の病院で死去した。87歳だった。那覇市出身。

 平良さんは沖縄を舞台にした映画「ナビィの恋」(1999年)の演技が評価され、ビートたけし本紙客員編集長(68)が選考する「第9回東京スポーツ映画大賞」(同年度)の主演女優賞に輝いた。当時、沖縄県内では賞を総なめにしてきた平良さんだが、東スポ映画大賞という全国的な賞の受賞は初めてだったという。

 2000年に行われた表彰式に出席し、登壇した平良さんは「こんな立派な賞をいただけるなんて夢のよう。夢ならば覚めてほしくない」と興奮。司会者から降壇を促されるも、そのまま居残った。そして意を決したかのように、たけしに向かって「お願いがございます。今日、ここでお会いできたことは一生の思い出です。恋人でもお母さんと思ってもいいから、グッと抱き締めてもらえないでしょうか」と切り出し、両手を広げ「カモーン!」。

 たけしは熟女の一世一代のお願いをかなえるべく、ギュッと熱い抱擁。式後、平良さんは「あの方のパワーをもらい受けました。沖縄の新人アイドルとしてスタートを切ったような気分にさせられました」と“回春”を喜んだ。そして翌年、「ちゅらさん」がスタートし、国民的人気おばぁとなった。

 二人三脚で芝居に打ち込んできた俳優で夫の進氏は「これからも後輩のためにも、頑張りたいというのが口癖でした」とのコメントを発表した。