【新型コロナ】英国の研究施設がワクチン治験者募集「14日間拘束、48万円」

2020年03月11日 16時15分

 英国の研究施設が、新型コロナウイルスのワクチン開発のために、治験者1人当たり3500ポンド(約48万円)を支払って、実際にコロナウイルスに罹患させる研究に乗り出すという。

 英大衆紙「ザ・サン」(電子版)によると、ロンドンのホワイトチャペルにある研究機関「クイーン・メアリー・バイオエンタープライズ・イノベーション・センター」の検疫部が運営する会社「Hvivo」が、英国医薬品庁(MHRA)から許可を得た後に始めるという。

 最大24人を治験者として採用し、イースト・ロンドンにある研究室で微弱な新型コロナウイルスに感染させ、14日間隔離し、防護服を着た医師によって定期的にモニターされる。コロナウイルスの中でも一般的な種類で、中度の呼吸器疾患を起こすとされる「OC43」と「229E」に治験者を感染させ、新型コロナウイルスの典型的な症状である咳や感冒の症状を起こさせるという。

 クイーン・メアリー大学のウイルス学の権威、ジョン・オックスフォード教授は「我々の微弱なウイルスが機能するなら、おそらく実世界でも機能するだろう」とコメント。高齢者や体力の衰えた人を守るため、ワクチンを次の冬までに開発することを目指している。

 治験者は病歴確認、採血・採尿、循環器系のテストを行い、その後、新型コロナウイルスの抗生物質を服用していないかの検査を受ける。

 適格と判断されて選ばれた治験者は、ウイルスを接種されて14日間隔離される。隔離期間は面会謝絶とされ、顔を合わせられるのは、呼吸機器付きの防護服を着た医師と看護師のみとなる。医師と看護師は、治験者の鼻から粘液の採取や血液検査を行い、ティッシュも回収した後に計量して、ウイルス量も計測。研究者らは、安全な環境下で新たなウイルスと抗ウイルス剤の効能をテストできるとみている。

 先週、英国政府は、ワクチン研究の実施を早めるために4600万ポンド(約62億6000万円)の資金を用意すると発表。ジョンソン首相は、これらの資金で「1年以内にワクチンができる」と自信を見せている。

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