【大村ボートSGダービー】今村イズムを継承する白井英治は〝機力より気力〟で勝負

2020年10月19日 23時34分

白井英治は機力より気力で勝負!

 ボートレース大村のSG「第67回ダービー」が20日に開幕する。今大会は今年の賞金トップを快走する峰竜太(佐賀=35)や、ダービー連覇を狙う毒島誠(群馬=36)ら、V候補は五指に余るほどだが、本紙が注目するのはこの男、白井英治(山口=44)だ。

 艇界最長の伝統と最高権威を誇るSGレース――。それが「ダービー」だ。このダービーを最も愛し、最高の敬意を払い、こだわり続けたのが8日、惜しまれつつ引退した〝ミスターボートレース〟今村豊氏だった。

 現役時代は「自分は賞金王のタイトルよりも、ダービーを重んじている」と公言してはばからなかった。その今村イズムを継承する愛弟子・白井も当然、ダービータイトルの重みは十分に理解しているはずだ。

 今回で15回目のダービー出場。これまで5回の優出で準優勝2回(第56回、第63回)、3着も2回と、手が届きそうで届かないのはやはり、その格、タイトルの〝重さ〟なのかもしれない。だが、師匠が一線を退いた今、そのダービーへの思いは白井自身が体現していかなければなるまい。

 今村氏の引退発表があったときに出走していた平和島GI「開設66周年記念」は優勝戦1号艇ながら凡走。〝惜別V〟を届けられなかっただけに「ダービーでは…」と、ひそかに腕をぶしているに違いない。

 その白井が今節、手にしたエンジンは2連率30%の56号機。スタート特訓後には「プロペラはそのまま行きました。前検の状態なら1着は難しい」と渋い表情を見せていた。

「回転の上がり、ターン手前の握り込みは良く感じたけど、行き足から伸びはもうちょっとしっかりしてほしい。何かしたい感じはありますね」とエンジンは良好とは言えない状態にある。

 ただ、今の白井にはこの逆境をはね返すだけの闘志がメラメラと湧き立っている。

「(ダービーは)今村さんに昔から一番格式の高いSGと教えられてきたので一番、取りたい気持ちがある」

 機力よりも「気力」で勝負! これだ。

 現在、賞金ランクは8473万円の5位だが、この大会後にはF休みに入るため蒲郡チャレンジカップ(11月24~29日)には出場できない。何としてもここで、年末「グランプリ」のトップ6シードを確定させ、師匠の果たせなかったグランプリ制覇へ突き進むつもりだ。

 白井は1976年10月15日生まれ。山口支部の80期生。2014年8月の若松メモリアルでSG初制覇。18年徳山グラチャンで悲願の地元SG初制覇を成し遂げた。通算SG2V、GⅠ12Vを誇る。〝ホワイトシャーク〟の異名を取る現役屈指の強豪レーサーだ。