米ロサンゼルスで27日(日本時間28日)に行われる米映画の祭典「第94回アカデミー賞授賞式」について、中国では昨年に続き、〝政治的理由〟により今年も中継されないことが分かった。米芸能誌「ハリウッド・リポーター」が伝えた。
中国ではこれまで、国営放送CCTV系列の芸能専門局CCTV6が運営するオンラインプラットフォームで授賞式をライブ中継し、同日夕方にはダイジェスト版を配信してきた。ところが昨年、香港の反政府抗議運動を記録した米映画「ドゥー・ナット・スプリット」(中国語タイトル「不割席」)が短編ドキュメンタリー部門にノミネートされたことに中国と香港が反発。そのため受賞式の放送を取り止めたとされる。
同誌はまた、米ドラマ映画「ノマドランド」で北京出身の中国人監督クロエ・ジャオ氏(39)がノミネートされたことも昨年の放送中止の要因になったと指摘した。ジャオ氏が監督賞候補に挙がったことで、中国国内でも大きく報じられた、だが、過去に母国・中国を批判したインタビューの存在が浮上すると、たちまちジャオ氏への反発が高まったのだ。
授賞式でジャオ氏はアジア系女性として史上初めて米アカデミー賞監督賞を受賞し、「ノマドランド」も作品賞にも輝いた。同誌によると、同氏の偉業は地元メディアやSNSで報じられたが、中国の検閲当局によりインターネットからは削除された。
CCTVの内部関係者は同誌に対し、今年も同受賞式を配信しないことを明かしたが、同局は公式にはその理由を説明していない。ただ、背景には中国経済のからくりを暴露したジェシカ・キングドン監督の「アセンション」が長編ドキュメンタリー部門にノミネートされたことや、授賞式で予想されるウクライナ支援とロシア批判があると同関係者は示唆した。
同誌によると、中国メディアはロシア軍のウクライナ侵攻をめぐり、ロシアが正当化する主張をもとに報道している。












