新型コロナウイルス感染者の急拡大で矢面に立たされている大阪府の吉村洋文知事(45)だが、そのトレードマークの「EXPO2025」のジャンパーに違和感を唱える声が出始めている。

 吉村知事は一昨年の夏からロゴ入りのポロシャツ、ジャンパーを会見やテレビ出演時に着用し、府民の間でもすっかり定着。昨年からのコロナ禍でもその姿勢にブレはなく「コロナと戦う作業着」とすら見られていた。

 しかし、第4波による大阪の感染者数急増でまん延防止等重点措置、医療非常事態宣言など府民へのお願いベースの説明で頭を下げる機会が多く、重症者病床もひっ迫するなど厳しい立場に立たされている。

 そんな姿に日本城タクシーグループの坂本篤紀社長がテレビで強烈なツッコミを入れた。14日にBS―TBS「報道1930」に橋下徹氏、立憲民主党の小川淳也議員と出演した坂本社長は「先のことより『今を我慢して』と言う人が胸に『2025万博』と書いてある。ちょっと辛抱してね、と言うてる割には…。体が痛いおばあさんに手術を待ってもらおうとする知事が、胸に万博をぶら下げているというのは僕は納得がいかないし、説得力があるやろかと思う」と吉村知事の姿勢をバッサリと切り捨てた。

 ネット上では「坂本社長は私たちが思っていることを言っていただいた」「橋下さんが論破されていた」と同社長への称賛の声が相次ぎ、吉村知事には「左胸のEXPO2025が気になって仕方ない。それどころじゃないだろ」「この期に及んで4年後の万博をPRする勘違い。きっとメディアに出ることだけを考えているんだろう。パフォーマンスはいらない」と批判も噴出している。

 3度目の緊急事態宣言を視野に入れ、さらなる理解と協力をお願いすることになれば、胸のロゴが重くなっていく一方だ。