韓国テレビ局が親日ユーチューバ—攻撃 「魔女裁判の復活」指摘する声も

2020年02月05日 11時00分

 1965年の国交正常化以後最悪と言われる日韓関係を巡り、変化が生じている。昨年7月1日に日本政府が半導体材料の輸出管理強化を発表したことを機に、韓国国民が「ボイコット・ジャパン」を唱え、日本製品不買、訪日キャンセルなどの挙に出た。一方、行き過ぎた反日感情を変えようとする親日ユーチューバーが現れるなど、韓国内では新たな動きもみられるが、これをテレビ局が猛バッシングする事態になっているという。

 昨年の後半あたりから、韓国における対日歴史観に大きな変化の兆しが見えてきている。戦後つくられた韓国の反日歴史観をただす「反日種族主義」という本がベストセラーになったのは、その顕著な例だろう。同書では、竹島や慰安婦などについて韓国が主張してきた歴史観をことごとく否定する内容ながら、11万部を超えるベストセラーとなっている。

「反日種族主義」以前にも金完燮氏の「親日派のための弁明」(2002年)などが出版されたが、青少年有害図書に指定されるなど、あくまで異端書扱いだった。それが今では、韓国の学生たちは学校に対し「うその歴史観を子供に押し付けるな!」とデモを行ったりもしている。何かが変わってきているのだ。

 韓国事情に詳しい文筆人の但馬オサム氏は「隔世の感がありますね。むろん、従北反日反米路線で、国家を疲弊させる文在寅政権に対する国民の不満も背景にあるでしょう。SNSやユーチューブなどでの個人配信ツールの発達も大きい。『WWUK(ウォーク)』氏、『韓国男子』氏のように日本語で動画を発信している親日ユーチューバーも増えています」と語る。

 韓国男子氏のユーチューブチャンネルには「反日教育を受けた韓国人が親日になっていく過程」「韓国が特許侵害した日本のお菓子」などのタイトルが並ぶ。「反日教育を受けた韓国人が、統治時代の状況をおばあちゃんから聞いて驚いた」という動画では、彼の祖母(92)が登場し、日本統治時代についてインタビューに応じる形で投稿されている。祖母が「日本人の(学校の)先生はとても優しかった」「ソウルでは慰安婦を含め、強制連行なんて見たことはない」と答えていた。これは日韓の視聴者によって再生回数90万回を超えた。

 しかし、ここにきて韓国では反動現象が起きているようだ。

 但馬氏は「韓国のJTBCは保守系の中央日報系の放送局で、文政権にもわりと辛辣な報道で知られていますが、そのJTBCでさえ、最近の若者の親日行為は許せなかったらしく、韓国男子氏の動画を無許可、モザイクなしで紹介し『売国的な親日行為で再生回数を稼ぎ広告収入を得ている』『慰安婦被害者の尊厳を踏みにじる行為』などと、これでもかといった具合に糾弾しています」と言う。

 これを受けて韓国男子氏は、祖母や周囲に危害が及ぶことを危惧し、該当の動画をひとまず非公開とした。しかし、動画は心ない者によって複製拡散され、バッシングされ続けているようだ。

 但馬氏は「私は以前、韓国の政治を中世ヨーロッパの教会政治に例えたことがあります。つまり“反日教”を国教とする政教一致国家という意味です。“反日教”の教義に反する歴史観を主張する者は異端であり、魔女の烙印を押され、社会から葬り去られる。まさに“反日教”による魔女裁判の復活といっていいでしょう。韓国は自ら言論、思想の自由を放棄する道を選んだのでしょうか。文大統領が目指す赤色全体主義国家がまた一歩近づいたと言えるかもしれません」と指摘している。