日本テレビが看板番組のリストラに着手する。2008年10月からスタートし、今年で11年目を迎えた堀尾正明アナウンサー(64)が司会の人気番組「誰だって波瀾爆笑」が、来年3月いっぱいで打ち切りになることが関係者の証言で明らかになった。同番組は1992年から16年間放送された前番組「いつみても波瀾万丈」をリニューアルしたもの。長きにわたって日曜日の朝の看板としてお茶の間に定着しているのに、なぜ打ち切りなのか、背景を追った。

「番組MCは以前、関根麻里や小林麻耶などが出演していた。この番組からブレークしたと言っても過言ではありません。現在の司会は元NHKの堀尾正明、溝端淳平、岡田結実の3人。これに『バイきんぐ』の小峠英二と『アルコ&ピース』の平子祐希が交代で出る座組みでした」(ある放送作家)

 今回、日テレが「誰だって波瀾爆笑」を打ち切る理由は、ズバリ視聴率の低迷だという。

 業界関係者は「最近、前番組の『シューイチ』がコンスタントに視聴率2桁を取っているのに『波瀾爆笑』はオール1桁。『シューイチ』からのいい流れを潰してしまっているんです。例えば、直近の1か月を見ても、『波瀾爆笑』はすべて1桁で、『シューイチ』は11%以上。しかも、真裏に当たるTBS系の『サンデージャポン』に対し勝ったのは12月15日だけだった」と語る。

 さらに松本人志がメインの「ワイドナショー」(フジテレビ系)にも猛追されていた。

 大手広告代理店シンクタンク関係者は「視聴率的にはまだ『波瀾爆笑』がどうにかこうにか勝っているが、『ワイドナショー』の視聴率は7~8%台をコンスタントにキープし、強力な固定客がついているんです。何かのはずみで『波瀾爆笑』が負け、視聴者がフジに流れたら、もう取り返せないですね」と指摘する。

 突然の打ち切り情報に悲鳴を上げているのが、メインMCを務める堀尾アナ。

 現在の堀尾アナのレギュラーの仕事は「波瀾爆笑」のほかは、「キャッチ!」(中京テレビ)のコメンテーター、毎年元日に放送される「埼玉政財界人チャリティ歌謡祭」(テレ玉)の司会だけだ。つまり「波瀾爆笑」が打ち切りになると、堀尾アナはキー局での番組を全て失うことになる。「やはり今年6月に一部週刊誌で報じられた50代美女との不倫スキャンダルが尾を引いているようなんです。当時、レギュラーだったTBS系『ビビット』に生出演し、『許容範囲を超えた行動をした』と認めてしまいましたからね。『ビビット』はその後、打ち切りです」(テレビ関係者)

 ほかの共演者たちも大ショックか、というとそうでもないようだ。

 制作関係者は「溝端の本業は俳優です。岡田もタレントや女優として仕事は増えている。小峠と平子も芸人として着実に仕事を増やしています。この4人は番組がなくなってもすぐに困ることはありません」と解説する。
 どう考えても、堀尾アナへの衝撃が最も大きいだろう。

 ちなみに「波瀾爆笑」の後番組はどうなっているのかというと――。

「詳細は未定だが、東京五輪をテーマに扱うスポーツ番組が立ち上がる。制作費削減のためMCは局アナを起用する」(同)

 堀尾アナの胸中に去来するものは…。