ソフトバンクの城島健司チーフ・ベースボール・オフィサー(CBO=50)が10日、中日の新監督に就任する工藤公康氏(63)に期待を寄せつつ、改めて「鷹のスタンス」を示した。

 現役時代はダイエーでバッテリーを組み、試合の中で配球面など先輩左腕に厳しく鍛え上げられた城島CBO。「(工藤さんは)俺の顔見たら小言を言うから」とジョークを飛ばしながらも「(監督就任は中日にとって)一番の補強じゃないですか」と語った。

 工藤氏は2010年限りで現役を退くと、15年からホークスの監督に就任。7年間で3度のリーグ優勝、5度の日本一と、福岡で指揮官としてのキャリアを積んだ。城島CBOは「工藤さんがどうこうというわけじゃない」と前置きした上で、自身が望む〝鷹先導のサイクル〟を口にした。「われわれは選手だけじゃなくてコーチ、スタッフもしっかり有望な人材を育てて戦力になってもらっている。うちから離れてよそで活躍してもらうのは組織としての狙いでもあるし、うれしいことだと思います」。

 かねてより城島CBOは「出ていった選手には活躍してもらいたい」と、選手移籍に対するスタンスを説明。「よその球団からとってもわれわれの組織は魅力的じゃないといけない」と、球界をリードする集団であるために必要な考え方を説いていた。それは選手のみならず首脳陣やスタッフも同様。かつて黄金時代の西武がそうだったように、鷹で知見を深めた人材が球界の発展に貢献していくことが、長期的な常勝軍団には不可欠だった。

 育成も合わせて110人以上の選手を抱えるなど、スタッフも含めて大所帯のホークス。城島CBOは「今だったら僕も(工藤さんに)相談に乗ってもらうことも多々あるでしょうし」と語った上で「セ・リーグ球団とのトレードの話も前面でやるので、工藤さんと話すことはあるかもしれない」とホットラインにも期待をかけた。鷹の人材が多くの場所で輝く──。王イズムを継承する立場として先を見据えた。