セ・リーグ連覇を果たした阪神が8日のヤクルト戦(甲子園)でレギュラーシーズンの全日程を終了した。主砲・佐藤輝明内野手(27)は打率3割6厘、39本塁打、106打点という文句なしの成績で史上9人目となる「3冠王」が確定した。佐藤は今オフも含めたMLB移籍も取りざたされるが、来季も残留となればNPBの日本人野手として史上最高額となる年俸7億円を突破する可能性もありそうだ。
右翼に放った打球が浜風で押し戻され、左打者にとって不利とされる甲子園を本拠地にする佐藤が偉業を成し遂げた。
3冠王の誕生は2022年の村上(ヤクルト=現ホワイトソックス)以来。阪神では1985、86年のランディ・バース以来、40年ぶり2人目の快挙だ。佐藤は「(プロ)1年目の頃は59打席ノーヒットとかもありましたからね。3割打てるなんて想像しなかった。価値があることだと思いますし、自分でも誇りに思います」と語り「成長できていると思う」と何度も繰り返した。
今オフは球団の承認が不可欠なポスティングシステムでメジャーに挑戦するかどうかも注目されるが、MLBでは12月1日(日本時間2日)に現行の労使協定が失効するため移籍市場の動向は不透明も否めない。
そうした状況下、球団OBは「近年の阪神の金払いの良さを考えれば、更改で年俸7億円以上の金額を提示されても不思議ではない」との見解を示した。
今季の佐藤の年俸は4億5000万円+出来高5000万円。昨オフに前年の1億5000万円から超大型昇給を勝ち取ったばかりだが、チームを球団史上初の連覇に押し上げ、3冠王という最高峰の勲章を手にしたとなれば、今オフの査定も規格外なものになりそうだという。
比較対象として真っ先に浮かぶのが〝ゴジラ〟こと松井秀喜氏だ。巨人在籍最終年となった2002年の年俸は、当時の日本人野手史上最高となる6億1000万円。プロ10年目で到達した球界の頂点だった。だが、佐藤は21年入団で来季がまだプロ7年目。仮に7億円まで跳ね上がれば、松井氏が10年かけてたどり着いた金額を3年も早く、しかも9000万円上回ることになる。
また、その後に〝ゴジラ超え〟を果たした男もいる。柳田(ソフトバンク)が21年オフに6億2000万円で更改し、日本人野手の歴代最高額を更新。もっとも当時の柳田は33歳でプロ11年目を終えたところだった。
阪神でも過去最高は金本知憲氏の5億5000万円。佐藤が7億円なら一気に1億5000万円も更新する。球団史から見ても破格中の破格。それでも「3冠王」「連覇チームの主砲」「27歳」「国内引き留め料」という4つの要素を考えれば、十分に現実的なラインではある。
また、高額契約の先には米国も見えてくる。松井氏の6億1000万円は巨人から受け取った最後の年俸でもあった。02年に50本塁打を放った後、海外FA権を行使してヤンキース入り。イチロー氏もオリックスで5億3000万円まで上り詰めた後、ポスティングでマリナーズに移籍した。国内でこれ以上ないほどの評価を受けた若きスターが海を渡った歴史もある。
早ければ今オフにもメジャー挑戦を希望する可能性がある佐藤。虎が日本人野手初の「7億円」という最大級の誠意を示すのか。タイトルを巡る争いに決着がついても、主砲を巡る日米の攻防はここからが本番だ。
=金額はすべて推定=












