ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)が海外で年間MVP候補に挙がる一方で、試合数の少なさが〝減点材料〟として指摘されている。
米専門メディア「ボクシング・シーン」は、エリック・ラスキン氏の署名で「今年はファイター・オブ・ザ・イヤー(年間最優秀選手)を無理に決めなくてもいいのではないか」と題する記事を掲載。「私の見方ではパウンド・フォー・パウンド(PFP)級の選手が4人いて、それぞれが非常に価値のある勝利を1つずつ挙げてはいる。ただ、どれもキャリアを決定づけるほどではない。そして、その4人は誰もまだ2戦目をこなしておらず、今後もう1度戦うのかどうかもはっきりしない」と記した。
同記事では「井上尚弥は多くの人が認めるPFPの頂点であり、現時点では年間最優秀選手の最有力候補でもある。実際、井上に票を入れても文句はつけられない。井上は無敗で非常に評価の高い中谷潤人を破った。しかも中谷は圧倒的に不利と見られていた選手ではなかった」とモンスターをMVP候補に挙げる。
一方で「井上は接戦をきっちり制して勝つに値する判定勝ちを収めた。それは、ほぼ予想されていた通りの結果だった。ただし、後々まで語り継がれるような名勝負ではなかった」「それが彼の2026年だ。彼は1度しか戦わず、もう今年は試合をしない。もし年が変わる前にジェシー〝バム〟ロドリゲスと戦うことになっていれば、評価は簡単だった」と欠けている点を記した。
また、WBO世界スーパーライト級王者シャクール・スティーブンソン(米国)、WBC世界ライトヘビー級王者デビッド・べナビデス(米国)、WBAスーパーウェルター級王者ジャロン・エニス(米国)についても、年間1試合などの〝決定打不足〟を指摘した。
その上で「リングに1度しか上がらなかった選手に年間最優秀選手賞を与えることに、私が断固反対しているわけではない。ただ、その1度の勝利が並外れたものでなければならない。昨年のクロフォードを思い出してほしい。彼は2階級上げてスーパースターのサウル〝カネロ〟アルバレスを圧倒的に打ち負かした」と力説。「リング上でその称号(MVP)にふさわしい選手が現れないなら、空位のままにしておくのが公平だ」と結論付けた。












