作家で元長野県知事の田中康夫氏が1日、横浜市長選挙(4日告示、18日投開票)に立候補しないことを公式サイトで発表した。声明では出馬を期待していた人たちへの感謝を示すとともに、今回の判断に至った考えを明らかにした。
田中氏は「私、田中康夫は、横浜市長選挙(10月4日告示)に立候補しないことを決めました」と報告。SNSやメール、街頭などで「横浜を一緒に変えましょう」と声をかけられたことに触れ、「心より感謝申し上げます」と記した。
続けて「あらかじめ税金を皆さまから頂戴する行政は、さまざまな住民の要望に肌理(きめ)細やかに対応する『総合サービス産業』です」とし、昨年の市長選で「公正(フェア)透明(オープン)平易(シンプル)納得(ロジカル)」を基本理念に戦ったと振り返った。
その上で、政治の世界では「『何をしたい人なのか』よりも『どこが推す人なのか』が注目されます」と指摘。「『どこの政党が推すのか』、『誰が応援に立つのか』、『どんな団体が動くのか』と政局論争が先走り、一番肝心な『何を、どのように変えていくか』を具体的に示す政策論争が後回しとなります」と分析した。
さらに「人物よりも後ろ盾、政策よりもイメージ、国民の希望よりも組織の都合」と記し、選挙における候補者選びについても言及。「近い将来、選挙の構図が決まってから『候補者』を人選するかも知れません」とした。
改めて「今回、私は横浜市長選挙に立候補しません」と明記。一方で「が、出ないことと、終えることは、似て非なるものです」と続けた。
そして「選挙には、出るべき時もあれば、あえて出ないことで見えてくるものもあります」と説明。「少し距離を置けば、街の輪郭が見えてくる。声の大きさではなく、声の届かない場所も見えてくる」と、今回の決断について自身の考えを示した。
最後に「ひとつの選択に区切りを付けますが、予定表には載っていない出番も、人生にはあるものです」とし、支援や期待を寄せた人たちに「本当にありがとうございました」と感謝を伝えた。
田中氏は2025年8月の前回横浜市長選に無所属で出馬。26万4740票を獲得していた。












