宮本笑里×Solita「東京 et 巴里」

 2008年に放送されたアニメ「のだめカンタービレ 巴里編」のエンディングテーマが「東京 et 巴里」。アーティスト名義は宮本笑里×Solitaで、バイオリニスト・宮本と、フレンチポップアーティストのSolitaによるコラボレーションだ。

 タイトル通りに、テーマはズバリ、東京とパリ。日本人演奏家によるクラシック音楽を題材にした「のだめカンタービレ」と、アニメ第2期の舞台になったフランス・パリという関係、日本人の宮本とフランス人のSolita(フレンチポップの人気アーティスト・クレモンティーヌの娘さんでもある)による日仏コラボ。そんなミクスチャーが徹底された楽曲である。

 曲の中身は、全編でソロ演奏を繰り広げる宮本の流麗なバイオリンの調べに、Solitaの“これぞフレンチポップ”という感じのフランス語による、ささやき系ボーカルが乗っている。

 それだけならばクラシックとフレンチポップの融合なのだが、リズムはヒップホップのテイストも感じさせるタイトなビート。つまり様々な異なる音楽ジャンルの要素が絶妙に折り重なって、奇跡的なまでにモダンでオシャレ極まりない曲に仕上がっているのだ。

 08年の作品だが、18年たった今の音楽シーンに置かれたとしても全く古さは感じさせない。また、もう少しさかのぼって、渋谷系のサウンドが流行した1980年代後半~90年代にリリースされていたとしても違和感はない。要するに、この“モダンな感覚”は、どの時代に聴いてもモダンなのである。

「のだめ」関連のCDは、劇中で使用されたクラシック楽曲を集めたものがおなじみで、実際かなりヒットしたが、このアニメEDのCDも、もし見つけたら手に入れて損はない。たぶん10年後も20年後もモダンな気分で聴けるはずだから。