ボートレース鳴門のプレミアムGI「第2回スピードクイーンメモリアル」は1日、ベスト6による優勝戦が行われた。3対3の進入で始まったレースは、バックで1号艇・前田紗希と4号艇・遠藤エミのマッチレースとなったが、3番手から2M最内を鋭く差した鎌倉涼(36=大阪)が両者を逆転して優勝。昨年8月の浜名湖「レディースチャンピオン」、12月の大村「クイーンズクライマックス」に続く、史上初の女子プレミアムGI・3連続Vを達成した。

 エンディングは劇的だった。インから抜群のスタートで飛び出した前田がGI初優勝=新女王誕生へ先マイを決めたが、最強女王・遠藤が差して前田に迫る。外から抑えにかかる前田と内からボートを並べたい遠藤の競りは2M手前まで続いた。このつばぜり合いの行方をかたずをのんで見守っていたのは、ファンだけではなかった。離れたバック3番手から前方の競り合いを視界にとらえた鎌倉が、勝機を逃さず2M最内にズバッと切り込む。これぞ〝いざ鎌倉!〟だ。1周バックの絵面からは予想でもできない2周ホームの光景は、どんでん返し、ここに極まれり、といっていいだろう。

 ドラマチックな大逆転勝利で女子プレミアムGI・3連続Vの離れワザを達成した鎌倉は「(優勝は)自分が一番びっくりしています。5日目とは気象条件がガラッと変わったので、朝から調整していたけどしっくりこなくて…。レースでもいいところに持ってこれずロスしていたんですが、エンジンのおかげです」と6日間、苦楽をともにした70号機に感謝する。

 主力陣の多くが快速機を引き当てた今節は、浜田亜理沙のドリーム戦快勝に始まり、中盤戦は遠藤と守屋美穂が2強を形勢。それが4日目、守屋のF離脱で雲行きが怪しくなる。1強となった遠藤も準優12Rで2着に敗れ、伏兵・前田にGI初優勝のチャンス到来となったが、激流のようなシリーズで最後に笑ったのが鎌倉だった。「自分は応援がモチベーションになっているので、その応援に恩返しができれば…」と、歴史に名を刻んだ今でもスタンスは不変。それが鎌倉の美しさであり強さでもある。