8日放送された松嶋菜々子主演のテレビ朝日系ドラマ「おコメの女―国税局資料調査課・雑国室―」初回で、主人公の東京国税局財務事務官・米田を取り巻く〝ヤミ〟が導入部とラストでうっすらと浮かび上がった。

 東京国税局を舞台に、資料調査課に新設の「ザッコク」(複雑国税事案処理室=雑国)に配属された米田ら調査官の税逃れ摘発ぶりが描かれた。資料調査課は通称「マルサ」(国税局査察部)をしのぐ情報収集能力と調査スキルを誇る。初回では冒頭、高層ビルにオフィスを構える企業の12億円、老人から多額のカネを吸い上げる「年金クイーン」こと年金アドバイザ―・紅林(アン ミカ)の10億8000万円の脱税を暴いた。

 この日の本題は米田と紅林の対決。米田を「クソ」「やっかい者」呼ばわりする紅林は、「少しでも豊かになろうとする国民の邪魔をするな」とタンカを切る。米田は紅林を見据えて「脱税の上に成り立つ幸せは認められません」と正論で切り返し、「マルサもコメも介入しない事案を調べ上げる。それが私たちザッコクです」と決めゼリフを放った。「コメ」は資料調査課の「料」の「こめへん」に由来する。

 この活躍をいまいましく思う一方で警戒するのが、ザッコクの上長にもあたる東京国税局・課税第二部長の、その名も麦谷(戸次重幸)。ザッコクをやっかい者扱いし、その手柄も「コメにかかれば10億ぐらいワケないですよ」と、あえて軽く扱う。米田とは同期入省で、自分が恥をかかされた因縁がある。

 一方で麦谷は、省内で新設部署発足は「異例中の異例だよ。おそらく本省の大物が動いた」と背後の〝ラスボス〟を思わせる大きな存在をうかがわせる。「米田正子…しばらく注視することになる」と警戒心も示した。

 番組サイトの相関図には出ていない「本省の大物」らしき人物。初回ラストでは、米田が日本酒を楽しむ居酒屋のテレビに、若手新任経産相・鷹羽(千葉雄大)のインタビューが映った。画面をニラみ「タカバ…」と漏らす米田。鷹羽は自分の手に覇王線があると自慢し、「私の場合、両手にあるんですよ。これはまさに宿命です」。テーブルに突っ伏したような米田の後ろ姿が映り、初回は終わった。

 鷹羽とも何やら因縁ありそうな米田。経産相とあって国税との接点はなさそうだが、父親は「引退後も政界で幅を利かせている人物」。むしろラスボスはこの父ラインの人物か。米田を覆う〝ヤミ〟がドラマの底流となりそうだが…。