ボートレース住之江のSG「第49回グランプリ」(優勝賞金1億1000万円)は21日、第12Rで賞金王決定戦が行われる。11か月間にわたる賞金バトルを勝ち上がった18選手から12選手→6選手と絞られ、ついに約1600人のボートレーサーに頂点に立つ〝最強レーサー〟が決定する。ボートレースファン歴47年の元天才ジョッキー・田原成貴氏(66)は1号艇に陣取る桐生順平の〝圧倒的な経験〟に全幅の信頼を寄せる。
【田原成貴氏が熱く語る】ボートレースグランプリと有馬記念――。2つのレースは私の中で国民的行事だ。大げさではない。いろいろあった一年を締めくくる舞台は、やはり住之江の水面、中山競馬場のターフがよく似合う。あの独特の緊張感を味わわないと一年を越せないのだ。それにしても今年でもう40回目。第1回(1986年)はまだ昭和で私は20代だった。月日が経つのが早い。つくづく時の流れを感じる。
さて、私の本命は桐生順平選手だ。賞金上位6人が続々と脱落する波乱の中、桐生選手は実に安定していた。トライアル2ndの1、2走目はともに2コースから差して2着。特に2走目は道中もキレキレで逃げた佐藤翼選手に迫る勢いだった。エンジンのポテンシャルに関しては上がいるが、ターンの切れ味やレースの堅実さは相変わらず抜群だ。そしてトライアル最終戦のイン速攻劇を見て私は確信した。
何度も言うが、グランプリは独特だ。有馬記念を経験させてもらった私が思うに、ああいう大舞台では重圧に勝たなければならない。では、重圧に勝つには何が必要か。これはケースバイケイースだ。抜群のエンジン力が自信につながり、プレッシャーに打ち勝つ場合もある。または経験、技術が好結果を生んだり、反対に初出場の〝怖いもの知らず〟が重圧を吹き飛ばすことだってある。では、桐生選手の場合は何か。ずばり圧倒的な経験だ。
グランプリ出場11回目。2017年には今回と同じく白いカポックで逃げ切り黄金のヘルメットを戴冠し、2度の準優勝(2019、2024年)を誇る。彼はあの張り詰めた空気にのまれることはない。昨年のファイナルでは2コースからインの毒島誠選手の懐を捉え、一瞬差しが入ったかと思われた。あの悔しさは忘れられないだろう。その雪辱を果たすべく、今年はインから完璧な逃げ切りで2度目の頂点に立つと信じている。












