【今週の秘蔵フォト】日本ボクシング史上で1970年代に名王者と呼ばれたのが元WBC世界ライト級王者のガッツ石松だ。74年4月11日に名王者ロドルフォ・ゴンザレス(メキシコ)に8回KO勝ちで王座を奪取。当時大激戦区だった同階級で5度の防衛を記録。タレントとしても活躍した。

鈴木佑季を抱き上げるガッツ石松(74年4月)
鈴木佑季を抱き上げるガッツ石松(74年4月)

 実は石松の長女である鈴木佑季もタレントとして活躍した。94年1月2日、テレビ東京系の新春スペシャルドラマ「織田信長」に親子で出演し芸能界デビュー。以降は歌手、DJなどで人気を集めた。2002年11月17日付東スポには、当時ロックバンド「Uki―Ujigamix」のボーカルとして活動していた鈴木のインタビューが掲載されている。

 歌を始めたキッカケは「中学の時に友達に誘われて中村あゆみさんのコンサートに行ってから。それまでは全然音楽に興味なかったけど、鳥肌が立つほど感動して“これだ! 客席で盛り上がっている場合じゃない”と歌手になることを決めました。高校時代は貯金のほとんどをカラオケボックスに使ってましたね」と笑った。

 偉大な父親については「怒られたことはないけど昔も今も一番怖い存在。でも家族を大切にしてくれる」と語り「実は私、女性で初めて(ボクシングの)リングに上がった人なんですよ。父が勝った時(ゴンザレス戦)にうれしさのあまり、リングで私を抱き上げた。記憶はないけど、それまではなかったことだそうです」と意外な事実を明かした。

 現在はボクサーが子供をリングに上げるのは当たり前の光景となったが、鈴木は半世紀以上も前に貴重な経験をした“先駆者”だったことになる。タレントになった後も父親譲りの勝負度胸が活躍を支えていたのだろう。(敬称略)