22日のNHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」24話で、登場2週目になる丸屋の女将・てい(橋本愛)が博識ぶりを披露した。後に主人公・蔦重こと蔦屋重三郎(横浜流星)の妻となる、てい。蔦重に熱い視線を送ってきた花魁の誰袖(福原遥)とは対照的なキャラクターで、オープニングクレジットでは、誰袖らを差し置いてキャストの3番目に登場する。

 借金を抱えて日本橋の地本問屋「丸屋」を売らざるを得なくなった、てい。蔦重はさっそく購入に動いたが、吉原者が江戸市中に進出するのはご法度とされている。しかも、ていは「蔦屋耕書堂だけは1万両積まれてもお避けいただきたく」と望んでいた。婚期を逸しかけたタイミングで結婚した元夫が吉原通いで借金を膨らませ、それが廃業につながるという悲しいいきさつが24話で語られた。

 漢籍が読めるというていは、次々とことわざや警句の類を繰り出し、豊富なボキャブラリーを披露する。

「千丈の堤も螻蟻の穴を以て潰ゆと申します」と韓非子の一節を挙げ、蔦重の店は堤を崩壊させる蟻の巣穴にあたるものだと警鐘を鳴らす。教養を感じさせる言葉に、本屋の旦那衆からはアクビめいた声も。

 蔦重&女郎屋主人たちによる「忘八」軍団を前にした際は、共同経営を持ちかけられても、ていは頑として首を縦に振らない。「じゃあ、俺と一緒になるってのはどうです?」と蔦重はまさかのプロポーズ。吉原者との結婚禁止までは、お達しでは触れていない。

 これに、ていは「男やもめに蛆が湧き、女やもめに花が咲く、と申します」。蔦重が「花を咲かせましょう」と水を向けると、「花の咲かぬ女やもめは縁組をちらつかせれば食いつくとでも?どんなに落ちぶれようと、吉原者と一緒になるなどあり得ません!」と強い口調で言い放ち、席を立った。

 漢籍の手ほどきを受けた寺では、廃業で本がクズとなるのを避けようとして和尚に託す。本が紙クズとなるのは「本の身となれば、まこと不本意にございましょう」。続けて「けれど、手習いの子らに渡れば(中略)本も本望。本屋も本懐というものにございます」と韻を踏んだ。

 X(旧ツイッター)では「韻踏んじゃって、ラッパー?」「ダジャレばっかり言ってる蔦重と気合いそうじゃん」「リリックが!」と視聴者もそのレトリックに反応。お色気含みで松前藩の抜荷をあぶりだそうとする誰袖と「比較、対照的に描いている」との指摘もみられた。