女優として活動していた女性にわいせつな行為をしたとして準強姦罪に問われている映画監督の榊英雄被告(54)の公判が23日、東京地裁で開かれた。
起訴状によると榊被告は映画監督の立場を利用し、要求に応じなければ女優活動に支障をきたすのではないかとの不安を抱かせ抗拒不能であることに乗じて、わいせつな行為をした。榊被告は男女の関係にあったことは認めているが、抗拒不能であったことは否認している。
この日は証人尋問が行われ、被害女性が別室からリモートで証言した。女性はワークショップを受講し、講師を務めていた榊被告と接点を持つことになった。ワークショップの主催者から榊被告が映画撮影のために俳優を探しているというメールを受け、自ら応募。
2015年3月11日に榊被告が当時、事務所として利用していたマンションの一室で面接を受け、映画がピンク映画だと知らされた。後日、「主演には選ばれなかったが、別の役でどうか?」と打診を受け、出演することになった。
同年3月19日に女性は衣装合わせのために再び事務所を訪れた。その時に映画の中で自慰行為をするシーンがあり榊被告から自慰行為のリハーサルを求められた。そして、そのリハーサル中に榊被告が性行為に及んだという。
女性はおえつしながら「抵抗したら何をされるか分からない恐怖心があった」と抵抗できなかったことを明かした。映画のクランクインが迫っていることもあり「降板という選択肢はなかった。(降板すれば)女優としてのキャリアに影響があると思った」と映画にも出演。その後、榊被告の性加害が問題となり、関係者から「被害に遭ってないですか」と聞かれ、22年に被害を申告するに至ったという。
榊被告が供述調書で性行為について「男女の気持ちが盛り上がった。監督の立場を利用していない」との主張をしていることに対して女性は「ありえない。何を言っているのか分からない」と怒りで声を震わせた。
証人尋問の途中で女性は感情が収まらず途中で中断。30分の中断後も女性の体調が回復せず、そのまま閉廷となった。
榊被告が女性に与えた心の傷はあまりにも大きい。












