話題沸騰の「夢グループ」の石田重廣社長(66)と「にしたんクリニック」などを展開するエクスコムグローバル株式会社の西村誠司社長(54)の対談後編をお届け! ビジネスチャンスを掴むためのコツとは。そして逆境から這い上がるために欠かせない経営哲学とは? チャンスの神様は前髪しかないんです!

――社長として大切にしていることは

 西村誠司(以下西村)基本中の基本なんですけど、マジメに事業に取り組むことですね。ひとつひとつをどこよりもきっちりやっていく。(CMのように)極端なことをやるとどうしてもアンチが生まれちゃうけど、それだけたくさんの人にリーチできたと思うんですよ。印象に残らないぐらいだったらエッジを効かせたほうがいい。

 石田重廣(以下石田)僕もあまり(アンチを)意識しません。自分の人生ほとんど落ちこぼれから入ってますから。長所は楽観的なこと、笑っていること、人よりちょっとスポーツができたくらい。勉強に関してはまるっきりもって100人中100番でしたから(笑い)。

 ――アンチや失敗を恐れる若者は少なくありません。お二人はなぜ挑戦し続けられるのか

 西村 自分は挑戦してるって自覚があんまりないんですよね。普通にやってるという感じ。これは多分、持って生まれたもので、石田社長もきっとそうなんじゃないかって思います。

 石田 僕は3か月先までしか考えません。昔はお金がなくてこのままじゃいつか倒産するかも…っていろんなことを焦って考えたんですよ。でも3か月間だけ生きる力を持っていれば、なんとか3か月で解決しようとなる。それ以上の大きな夢やビジョン、10年先のことを考えても無駄だと諦めているんです(笑い)。

 西村 僕は今だと10年後にはクリニックを80院まで増やしたいという構想はあります。ただ日々、5年、10年先の未来を考えるということではなくて、やっぱり一日をきっちり大事に生きていくっていうことの積み重ねだなと思ってる。

 ――苦しい状況を乗り越えられた最大の要因は

 西村 かつての主力事業「イモトのWiFi」は2020年、新型コロナで大きな打撃を受けました。ピンチになってから(打開策を)思いついたわけじゃなくて、創業してから何十年とあった自分の失敗や悔しさがあったからこそ、そのときアイデアが出てきて今のにしたんクリニックの成功につながったのかなと思います。

 石田 社長はみんな「もうおしまいかな」って何回も思うよ。そう思った瞬間にカーッと考える。ものすごいヒット商品作りなさいと言われたら難しいけど、「これぐらいの商品なら作れるぞ」「この半額にしたら売れるぞ」ってイメージがわいてくる。

 ――もうすぐ新入社員が初任給を手にするタイミング。お金の使い方でアドバイスするなら

 西村 旅行に行くとか何か経験を積むのがいいんじゃないですか。借金しろとは言わないけど、若いうちにどんどん(お金を)使って感性を磨くのはやっぱりビジネスチャンスを掴むことにもつながっていく。日本全国、世界中を回っていろんな人と話していろんなものを食べてください。僕は石田社長とお会いしたので、今度夢コンサートに行ってみようかなと思いました(笑い)。

 石田 年間100日はステージに立ってますから、ぜひ遊びにきてください。僕が今、行きたい場所は甲子園です。母校・東北高校の理事になって、野球部に頑張ってもらって一緒に夢の舞台へ行けたらこんなにうれしいことはありません。(※野球部員以外の不祥事で無期限対外試合禁止となり、石田社長は7か月で退学した)

 西村 ステキな夢ですね! 僕はもう物質的なことはなんでもやったという感じはあるので、とにかく今やってる事業で世の中の役に立ちたいなと思っています。事業を形作ってくのって面白いですよ。

 ――最後に若い世代へエールをお願いします

 西村 とにかく「動く」っていうことじゃないかな。さっきも言ったけど、いろんなところに行く、いろんなエンタメを見る、いろんな人の話を聞く。その積み重ねを大事にしてください。

 石田 おっしゃる通りで、成功するもしないも幸せを掴むのも不幸になるのもカギは好奇心です。あとは悔しさね。悔しさと好奇心を持って、何事も冒険しないとね!

☆にしむら・せいじ 1970年生まれ、愛知県名古屋市出身。名古屋市立大学経済学部を卒業。エクスコムグローバル株式会社代表取締役社長。「イモトのWiFi」「にしたんクリニック」などを展開、現在創業30周年。昨年開始したTikTokのフォロワーは5万4000人。

☆いしだ・しげひろ 1958年7月1日生まれ、福島県福島市出身。株式会社夢グループ及び株式会社ユーコー代表取締役社長。2003年に芸能事務所「あずさ2号」を設立。夢グループのCMには歌手の保科有里とともに出演している。