20日放送された香取慎吾主演のドラマ「日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった」(フジテレビ系)最終回で、現在問題化している〝2馬力選挙〟が描かれた。
 
 不本意な退職をした元テレビ局プロデューサーの一平(香取)が、幼なじみの真壁(安田顕)に誘われ、大江戸区議選出馬を目指すという構図で始まった同ドラマ。真壁は国会議員の黒岩(橋本じゅん)の秘書にして大江戸区長・長谷川(堺正章)の甥。ところが、一平は街の再開発を巡って長谷川に反旗を翻し、区長選に挑むことに。真壁を裏切る形にもなった。

 長谷川は一平にパワハラを暴露され、出馬を断念し国会議員の黒岩(橋本じゅん)を後継候補に指名。一騎打ちとみられた選挙は、告示日にサプライズの駆け込み立候補をした真壁の当選で幕を閉じる。これが実は一平による作戦だった。

 真壁の真意は利権政治の長谷川&黒岩を打倒すること。長谷川の子分を増やすため一平を引き入れたと思いきや、一平を区議にして内部から崩壊させようとした。これを打ち明けられた一平は、区長には真壁が適任だとして出馬を勧める。まず一平が黒岩をネガティブ情報戦に引きずり込み、うんざりした有権者が清新な真壁に票を投じることを目論み、ズバリ当たった。

 X(旧ツイッター)には視聴者から「これって最近流行った2馬力選挙ちゃうの!」「一平が2馬力やってたのか」「これはある意味〝2馬力選挙〟」と指摘が寄せられた。「こんな2馬力なら美しいね」「ドラマとしては非常に楽しい」と、自分の当選を目指さない候補が他者を間接支援する〝リアル2馬力〟の問題性を念頭に置いた投稿もみられた。

 選挙戦で一平は尊大に振る舞うなど露悪戦術に徹する。動画で、テレビ局時代に知ったスキャンダルの暴露をほのめかすと「日本一の最低男」などと反発リプライが相次ぎ、ドラマのタイトルを回収。だが真壁は、前出の一平擁立の真意を明かした場面で「仲間がほしかった」「日本一最高な仲間かな」と語り、タイトルを逆転させている。

 最終回は〝2馬力〟のみならず、昨今のSNS選挙や「ガーシー」現象を想起させる場面も。真壁の言葉として「人を動かすのは物語」と、国際政治でも使われる「ナラティブ」にも言及。時事ネタ満載だった。