◇定松勇樹(22)佐賀支部125期

 最高峰グレードSGの2024年開幕戦となる「第59回ボートレースクラシック」が15日から20日までの6日間にわたって開催される。舞台はボートレース戸田。艇界の中でも伝統ある大会の一つだが、ここでSG初Vを飾る選手も多く新鋭の台頭も目立つのが特徴だ。ビッグレース恒例のカウントダウンコラムは「伝統と革新」と題し、注目選手をピックアップし、その横顔を紹介する。第1回は定松勇樹が登場。2回目のSG挑戦にかける思いを激白した。

 待望のSGデビュー戦は昨年5月の芦屋オールスター。4日目にイン逃げで水神祭を飾ると5日目には3コースまくりで2勝目をマークした。しかし、初陣を終えた時に胸の中を占めた思いは悔しさだった。「勝てたのは素直にうれしかったし、いろいろ経験を積むことができた。でも、それ以上に自分が恥ずかしいな、と感じることがあったんですよね。調整力とスタート力がこのクラスの選手とは違い過ぎた」と苦笑いする。

 大舞台で痛感した「恥」とは――。出走表に記載されている定松の平均スタートタイミング(ST)は「18」。他の選手は「13、14が当たり前でしたからね。これでは通用しないとすぐに気付いた」のは大きな収穫。「次のSG」を目指す絶好のモチベーションとなった。

 SG再挑戦の舞台として照準を定めたのは優勝回数が選考基準となる翌年3月のクラシック。そう心に誓い、ルーキーシリーズを中心に年間7Vと優勝回数を積み重ねた。この飛躍の根底にあったのはオールスターでの教訓だ。出走表に記載されている直近1年間の平均STはコンマ14。8か月の間にSGクラスと肩を並べるまでに向上した。1月のからつ準優でFを切ったものの「その後も自分なりに攻められているし、コンマ18から14まで上がったことを見といてください」と胸を張るように今では堂々の速攻派だ。

 舞台となる戸田は2021年12月以来、2年4か月ぶりでまだ2節しか経験していない。「戸田は狭い。それにしばらく走ってないですからね。道中も難しいイメージしかないけど、前回は優出(3着)できているし、何とかしたい。ここに出るために1年間頑張ってきた。でも、出るだけじゃなく、結果を求めてプラスアルファで何かを持って帰りたい」

 1年前のSGデビュー戦の反省をしっかり生かして課題を持って取り組んできた。その結果、平均STはコンマ18から14へ躍進。優勝回数も「1」から「7」と激増した。着実に数字を底上げしたからにはあとは大舞台で実績を積むだけだ。今大会最年少の22歳が大仕事をやってのけるか。期待は膨らむばかりだ。