脚本家の三谷幸喜氏(62)が「第15回 伊丹十三賞」を受賞し、1日に都内で行われた贈呈式に出席した。

 「伊丹十三賞」は、デザイナー、イラストレーター、俳優、エッセイスト、テレビマン、雑誌編集者、映画監督など、さまざまな分野で才能を発揮し、時代を切り開く役割を果たした故・伊丹十三さんの偉業を記念して創設。伊丹さんが才能を発揮した分野において、優秀な実績をあげた人に贈られる。

 三谷氏は壇上スピーチで、自身が大学生の頃に行きつけの飲食店で伊丹さんと初めて会った思い出を回顧。『(伊丹さんの)映画の大ファンです』とお伝えしたところ、どこの誰かもわからない若輩者にも『どうもありがとう』『僕の映画のどういうところが好きなの?』と返していただいた。下の若い人間の言葉にも耳を傾けてくださる方でした」と振り返った。

 また、三谷氏の映画初監督作品となった「ラヂオの時間」(1997年公開)の際、伊丹さんは現場を訪れたエピソードも公開。「僕の横でずっと見てくださっていました。『映画というのはスクリーンに映っているものが全てなんだと。だから、君はずっとモニターだけを見てなさい』と、伊丹さんは教えてくださいました」と明かした。

 「僕は伊丹さんが大好きです! だから、伊丹さんの名前のついたこの賞をいただけて、本当にうれしいです」と三谷氏。「今、僕は4年ぶりの映画を撮っていますが、現場ではモニターから目を離さないようにしています。スタッフの話にも耳を傾けるようにしています。伊丹さん、どうもありがとうございました」と感謝した。

 また、報道陣から改めて受賞への感想を求められると、「正直に言うと、毎年『伊丹賞』が発表されたときに『なんで僕じゃないんだろうな』とちょっとだけ思っていました。特に清水ミチコさんが受賞されたときに一番思いました」と笑いを誘い、「だから『やっといただけた』という感じがしております」と感慨深げだった。