大みそか恒例「第73回NHK紅白歌合戦」の出場歌手が16日、同局で発表された。来年5月で3人のメンバーが脱退するジャニーズの人気グループ「King&Prince」(キンプリ)は5回目の出場を決めた。5人では最後の紅白となるが、NHKホールからではなく別会場から中継の可能性が急浮上しているという――。

 ジャニーズ事務所からはキンプリのほか、「KinKi Kids」「関ジャニ∞」「SixTONES」「Snow Man」「なにわ男子」の合計6組が出場する。昨年デビューし今年が初出場のなにわ男子、今年25周年のキンキなど話題は尽きないが、最も注目されているのはやはりキンプリだ。

 平野紫耀、岸優太、神宮寺勇太が来年5月に脱退、退所(岸は秋)する。そのため紅白のステージに5人で立つのは最後だ。「いまのジャニーズの体制では自分たちの夢がかなうことはないということで、脱退を決めた。事務所のやり方にノーを突きつけた形だ。そんなメンバーを注目のステージに立たせるほど、ジャニーズは〝お人よし〟ではない」(芸能プロ関係者)

 だからこそ一時は紅白出場に黄信号が点滅していた。それでも出場することになったのは、ファンの力が大きかった。「脱退発表以降、ジャニーズ事務所はファンから〝悪者〟としてイメージダウンしている。この状況でキンプリを紅白に出さなかったら、大炎上は必至。ファンが事務所を動かしたと言っても過言ではない」(同)

 紅白出場こそ決まったが、本番までまだまだ予断を許さない。最大の〝関門〟はリハーサル。多くの出場歌手が、この場で取材対応するからだ。過去、ジャニーズは基本的に取材を受けている。キンプリはファンクラブ向けの動画で脱退理由などを説明したが、記者会見という形では説明していない。

 ここで取材を受けなければ「何か聞かれたくないことがあるのか?」とファンに疑念を抱かせてしまう。だからといって制限なしに質疑応答することは、脱退メンバーが何を言い出すか分からず、ジャニーズとしては容認できないだろう。

 そこで今ささやかれているのがリハーサル、本番が行われるNHKホールに来ないという選択だ。「NHKホール外から中継での出場です。中継出場歌手で、リハーサル時に会見をした歌手は記憶にない。波紋を引き起こしかねない会見を開く必要がなく、なんとなく特別感も出る。悩みを一気に解消できるのが中継なのです。コロナの状況が許せば、海外からの中継というのもあるでしょう」(音楽関係者)

 解散発表後に出演した音楽番組「CDTV ライブ!ライブ!」(TBS系)ではほかのジャニーズ勢が生出演する中、キンプリだけが事前収録だった。紅白でもジャニーズでただ一組、中継出演となるのか。