今月第1子出産を報告したばかりで幸せいっぱいのお笑い芸人、紺野ぶるま(35)が27日、初めての長編小説「特等席とトマトと満月と」(幻冬舎)を出版した。一昨年に自身の芸風をつづった「下ネタ論」、昨年は自己啓発本「中退女子の生き方」を出版するなど異なるジャンルで筆力が認められた格好だ。

 お笑い芸人の小説といえば2015年、「ピース」の又吉直樹が書いた「火花」が芥川賞を受賞したことで大きな注目が集まった。又吉以前にも劇団ひとりの「陰日向に咲く」や、千原ジュニアの「14歳」といった小説がヒットした後にドラマや映画化されており、“芸人小説”は編集者にとっても注目のコンテンツだという。

「芸人さんは発想力が豊かだし、売れるまでの下積み時代の経験も形を変えてストーリーの中で生きてくる。小説だけでなく『ハライチ』の岩井さん、『オードリー』若林さんのエッセーも非常に高い評価を受けてます」(書籍編集者)

 ぶるまの小説に登場する主人公は、芸人としては美人で背も高くスタイルも悪くない20代の女芸人ムシナ。「かわいい」よりも「面白くなりたい欲」を優先するも、男性に求められると応じてしまう葛藤を抱えている。よもや「本人なんじゃないか?」と気になるが、一体どれくらい実体験が反映されているのだろうか?

 ぶるまは「25%くらいということにしておきたいです」と笑った上で、“産みの苦しみ”について明かした。

「短編も書いたことがなかったので、まずちゃんと書き終えることができるのかという恐怖は常にありました。ゴールの見えないものを抱えてるということは、仕事をしていても遊んでいてもこの2年半ずっと頭にあったと思います。自分が一気に売れたり、ネタで結果を出したりすれば、いろんな景色が見られて面白い話が書けるかな、なんていう思いもありましたが、ご覧の通り通常運転。でも、そのリアルな感じもストーリーに反映できたかと思います」

 ぶるまが今、充実期を迎えている。