【直撃!エモPeople】女優・南果歩(58)が乳がん克服、2度目の離婚を経て次のステージへ突き進んでいる。昨年末、週刊誌で初の水着グラビアを披露し、12年ぶりのエッセー本「乙女オバさん」(2月4日発売・小学館)を刊行。幼少期から現在までの波瀾万丈の半生を自らの言葉でつづっている。苦悩の日々を乗り越えた南が現在の心境、今後の夢について明かした。
2017年、2番目の夫で俳優の渡辺謙(62)の不倫が報じられ、どん底に突き落とされた。前年、乳がんが見つかり手術。闘病生活の中での悲劇だった。会話も食事、睡眠もできなくなり、重度のうつ病と診断された。
米ハリウッドに進出した渡辺に寄り添い、2年半の米国生活を終え帰国していたが、不倫報道後は自宅に報道陣が押しかけ、落ち着かない日々が続いた。
どう乗り越えたのかを聞くと「苦しかったですよ。今は心を病む方が増えている。生きづらい世の中で、コロナ禍でもあるし。私のやり方がすべて勧められるとは思っていませんが、私は息子が大学に通っていたサンフランシスコに逃げました。苦しい場所にいるより、逃げる、距離を置くことが大事だとみなさんに伝えたい。命を守るためには逃げてもいいと思うんです」と表現した。
その後、18年に離婚。2度の離婚を振り返り、現在は「結婚生活はおもしろい。長く続くかどうかは別の問題で、自分にとってはプラスになった」と客観的に見ている。
エッセー本では失敗談を含む半生をドキュメンタリーで描く。タイトルの「乙女オバさん」は南による造語。「見た目だけでなく、いくつになっても、夢を見続ける心を持っている人。私もそうなりたい」という気持ちが込められている。
「失敗が多い人生だなとも思いましたが、生きていれば良いことばかりじゃない。失敗の方が記憶に残って原動力になっていく。人は何回でもやり直しがきく。コロナ禍で出口が見えないという方も多いと思いますが、私の経験に共鳴してもらうことで、寄り添えるような本になればいいな」
多くの初告白の中でも驚くのが、一昨年の年末年始に息子夫婦と3人で行った欧州旅行時のパリの食卓。最初の夫でミュージシャン、芥川賞作家の辻仁成氏(62)は歌手・女優の中山美穂(51=14年に離婚)との間にもうけた男児とパリで生活しているが、息子同士が連絡を取り合い、みんなで食卓を囲んだという。
「息子同士はハーフブラザー。私自身は会いたいとは思ってなかったんですが、息子が導いてくれた。時間が過ぎる中で私も変化し、家族として戻ることはなくても、遠縁の人に会ったような感じになりましたね」
息子は26歳になり、その妻と南の3人で現在同居している。「先日、息子のお客さんが家に来てて、私が帰宅し、あいさつをすると、息子が『まだ幼い母ですが…』と私を紹介するんです」と大人になった息子を喜ぶ母の顔になった。
それも出産、子育ての苦労があったからこそ。出産時には妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)となり帝王切開で出産したが、南自身が命の危険にさらされた。ICUにビデオカメラを持ち込み、生まれたばかりの息子に向けて遺言ビデオを撮影。5~10歳はシングルマザーとして育てた。
昨年11月に死去した作家・瀬戸内寂聴さん(享年99)には27年前の初対面で妊娠を見抜かれて以来、事あるごとに助言をもらった。2度目の離婚を決めた時には「すべては移り変わっていくもの。人の心もそう。それを無常というのです。あなたはまだこれからなんだから、自分の人生を生きなさい。人生は短い。今を切に生きなさい」と言葉をかけられた。
「先生には常々『あなたは文章を書くべき人間。本の帯は私が書くわ』と勧められてて、この本はお見せできなかったんですが、喜んでいただけていると思います」 助言通り、女優としての活動はワールドワイドだ。米AppleTVのドラマシリーズ「PACHINKO」など海外での撮影にも飛び回っている。
さらに、一般人の友人らと組んだアマチュアバンド「Nicochans」の活動も本格化。ボーカル・作詞を担当し、部活感覚というが、2月には本と同タイトルのオリジナル曲を配信する。メジャーデビュー、紅白歌合戦出場?と問うと「夢は大きく持ちたい。一コマ進んだら人生の景色が変わるから」。
南の新たな挑戦は続く。
☆みなみ・かほ 1964年1月20日生まれ、兵庫・尼崎市出身。桐朋学園大短期大学部演劇科在学中の84年、映画「伽倻子のために」の主役でデビュー。89年、映画「夢見通りの人々」「せんせい」「螢」などでブルーリボン賞助演女優賞受賞。95年、辻仁成氏と結婚。長男出産。2000年離婚。05年、渡辺謙と再婚。16年、乳がん手術。18年、渡辺と離婚。今年は米AppleTVのドラマシリーズ「PACHINKO」の配信、カンヌ国際映画祭監督賞受賞のブリランテ・メンドーサ監督の日本・フィリピン合作映画「GENSAN PUNCH~(義足のボクサー)」、デンマーク・ノルウェー・日本合作映画「MISS OSAKA」が公開予定。










