【月刊野人通信】中西学が力説「天山さん、モンゴリアン奪還マッチやって!」

2021年02月14日 10時00分

【写真右】オーカーンに奪われたままじゃ悔しい(新日本プロレス提供)【写真左】天山さん(右)のモンゴリアンチョップは強烈やったわ

【中西学の月刊野人通信(8)】連載も今回で8回目か! しかし今さらやけど「野人通信」って言い方もすごいよな…。それはそうと、最近ショックなことがあってな。天山(広吉)さんが1月30日の名古屋大会でグレート―O―カーンとの「敗者モンゴリアンチョップ封印マッチ」に負けてしまったんよな。モンゴリアンチョップを使えない天山さんってどういうことなん…。あのチョップはほんま、首の頸動脈にバーンと入るんやけど、俺は顔がでかいから両耳にポーンと入ってしまったら鼓膜破れてしまうかと思うほどの威力だったからな。

 天山さんのモンゴリアンはキラー・カーンさんのマネじゃなく、完全に自分のもの。新人ってシンプルな技を使うのが当たり前やったのに、山本広吉の時代から使ってたわけやからすごいよね。

 よく考えたら、モンゴル帝国はユーラシアの端から端を征服したかったけど、結局西ヨーロッパと極東の日本は侵略できんかったわけやんか。時は流れて西ヨーロッパの英国から侵略しに来たオーカーンに、日本を代表して立ち向かった天山さんがモンゴリアンチョップを奪われてしまうという…。めちゃめちゃ悔しい話やんけ! 最後のとりでやったんや、天山さんが! えっ、そんな見方してるの俺だけ?

 でも第3世代で戦ってた俺からしたら、このまま終わってほしくない。2回目の対決を挑んで取り返してほしい。個人的には「モンゴリアンチョップ奪還マッチ」をやってほしいと思いますよ。

 年齢というものをデータだけで語られてしまうと非常につらいものがあるけど、それをひっくり返すのがファンの皆様の声援と培ってきた経験。天山さん、小島(聡)さん、永田(裕志)はそういう力を持ってる人たちだから。俺が現役を引退して1年がたつけど、3人にはもっと活躍してほしいな。いろいろな時代を経験した彼らは、どんなふうに料理してもおいしいダシが出ますから。あんなにいい味が出る人間はもうおらんでしょ。

 緊急事態宣言も延長されて読者の皆さんも我慢の日々が続くと思いますが、今は力をためて、爆発させる時を一緒に待ちましょう。仕事くれよ! 

 ☆なかにし・まなぶ 1967年1月22日生まれ。京都市出身。92年バルセロナ五輪出場後の8月に新日本プロレスに入団し、同年10月にデビュー。99年にG1優勝、2009年にIWGPヘビー級王座を奪取するなどパワフルなファイトスタイルで活躍。東京スポーツ新聞社制定「プロレス大賞」では敢闘賞(99年)と最優秀タッグ賞(10年)を受賞した。2月22日後楽園大会で引退。現役時は186センチ、120キロ。

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