「鬼滅の刃」特需が書店を救済 園芸本ブームも促していた!?

2020年12月05日 11時30分

漫画「鬼滅の刃」23巻(集英社提供)

 アニメ映画「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」が空前の大ヒット中だ。

 その原作漫画「鬼滅の刃」の最終巻となる23巻が4日に発売され、書店に大行列。鬼滅ブームと巣ごもり特需で書店の売り上げが大幅に拡大している。

「最終巻が4日に全国発売されましたが、都内の大型書店では開店前から会社員風のファンが大行列をつくってました。コロナによる巣ごもりの影響で、書籍の売り上げも急伸、4年ぶりに拡大してますよ」(出版取次店関係者)

 パソコンや携帯電話などの普及で年々、本離れが加速。1999年には全国に約2万2000店以上あった書店が、小型書店の相次ぐ閉店で2020年5月時点で約1万1000店と半減している。

 ところが、大型書店関係者は「今年は新型コロナ感染拡大で全国の学校が休校になり、自宅で勉強するために学習参考書や学習ドリル、それに児童書や絵本の売り上げが大幅に伸びたんです。また、外出自粛で子供用の雑誌やコミックが飛ぶように売れた上に、巣ごもりで自給自足に芽生えたのか、それまで書店の隅っこに置かれていた家庭菜園本がバカ売れ。4、5月の売り上げは前年同月比110%。園芸本ブームが初めて起こりました」と話している。

 巣ごもり特需に加えて、集英社から出版されている漫画「鬼滅の刃」の書籍や関連グッズも大ヒット。コミックの累計発行部数は1億2000万部(電子版を含む)を突破した。

 前出の書店関係者は「映画『無限列車編』が先月末、公開から45日間で国内興収歴代2位となった。興行収入が275億1000万円、観客動員数が2053万人ですよ。まだまだ伸びます。鬼滅の刃は社会現象になって、子供だけではなく大人たちも原作の漫画を全巻買い求めるようになったんです」と言う。

 そして前出の出版取次店関係者は「最終巻の初版発行部数は395万部で、増刷は時間の問題です」。コロナ禍で書店が救われるとは意外だった。