日本ハムが14日、クライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ第1戦(みずほペイペイ)でソフトバンクに4―6で逆転負け。2勝のアドバンテージを持つ相手に3勝目を許し、0勝3敗といきなり苦境に立たされた。巻き返しを図る新庄剛志監督(54)には〝二刀流〟柴田獅子投手(20)の起用法という難題ものしかかっている。

 柴田はこの日「7番・一塁」で先発出場。2回の第1打席で中前打を放つと、同点の3回一死満塁では一時勝ち越しとなる右犠飛をマーク。打撃で起用に応えたが、守備で暗転した。3―1の4回一死満塁、柳町の一ゴロを処理した際に本塁へ悪送球。1点差に迫られると、同点打や味方の落球も重なり、この回一挙5失点で逆転を許した。

 プロ2年目の柴田は9月上旬から打撃が開眼し、シーズン終盤には打率3割台を維持した。指揮官は持ち前の打棒を生かそうと、同月中旬から投手と指名打者が本職の柴田に一塁守備を指示。起用の幅を広げようと模索してきた。しかし、一塁は本人いわく「高校時代にしか経験がない」ポジション。実戦経験の乏しさから守備には不安が残る。

 それでも新庄監督は「あの打撃は魅力だからね」と、10日の西武とのCSファーストステージ初戦でスタメンに抜てきするなど、攻撃力を優先してきた。だが、短期決戦での守備のミスは命取りになりかねない。打撃で結果を残しても、失点につながるプレーが続けば投手陣を含めチーム全体に影響が及ぶ恐れがある。

 14日の試合後、指揮官は柴田の悪送球について「まあまあ、仕方ないですよ、それは」と責めず、「打つ方に期待して(試合に)出したんですから」と説明した。その言葉通り、今後も攻撃型オーダーを組むなら柴田の一塁起用は選択肢となる。ただ、ソフトバンクは日本シリーズ進出まであと2勝。残る6試合で5勝が必要な日本ハムにとって、守備のリスクを抱えたまま戦うのも容易ではない。

 打撃の魅力を取るか、守りの安定を優先するか。窮地の指揮官に、悩ましい決断が迫られている。