予算カット発言で自民党内からも批判の声が出ている簗和生農水相が崖っぷちだ。高市早苗首相は13日の衆院予算委員会で「本当にダサい」とこれまでの擁護姿勢から一転させた。参院では野党が問責決議案を提出する動きもある。〝更迭カード〟を切ることになるのか――。

 簗氏を巡っては、先週の段階で「もう持たない」と党内から悲鳴が上がる中、高市首相は9日の参院本会議で「豊富な知識と政策構築力を生かして人一倍働いてほしい」と続投させる考えを示していた。

 ところが、3連休明けの13日に開かれた衆院予算委員会では、トップバッターで立った自民党の田村憲久元厚労相から「負けた地域だから、首長さんが応援してくれなかったから予算を削減するなんてことを政治家がすることは信じられない。あり得ない話」と断罪され、高市首相の表情は曇り始めた。

 中道会派で公明党の中野洋昌衆院議員から簗氏を交代させるべきとの質問に、高市首相は「簗氏の地元での発言が事実であるとしたら、本当に不適切なもので本当にダサいと思う。その人が行政の運営をしていいのかどうかということも含め、しっかりと考えさせていただく」と更迭にカジを切ってもおかしくない含みを持たせた。

 連休中に何があったのか。参院では立憲、国民、公明、参政、共産、いのちの野党6党が問責決議案を提出しようとする動きがあり、圧力を強めている。

「自民党は参院では少数与党で、問責決議案が出されれば、可決しかねない状況です。問責決議に法的拘束力はないが、簗氏が辞めなければ、参院の審議はストップする。問責決議案を否決するためには野党の切り崩しや無所属議員を引き込まなければいけないが、〝参院のドン〟がいませんからね」(永田町関係者)

 先月、第2次高市改造内閣が発足した際、参院では〝参院のドン〟といわれた石井準一幹事長が事実上、更迭され、青木一彦元官房副長官に交代する人事があった。

「高市首相と参院を仕切る石井氏とのソリが合わなかったことが原因とされますが、幹事長になったばかりの青木氏に問責決議案を否決に追い込むための寝業はまだ荷が重い。石井氏を慕う議員からは『参院の聖域に手を突っ込んだからだ』と自業自得との声も出ている。高市首相は参院の恐ろしさを知ることになるでしょう」(前同)

 高市首相が簗氏を続投させたくても問責決議が可決すれば、さらに党内や世論の圧力は強まり、政権運営が窮することは避けられなくなる。

「簗氏には自発的な辞任を呼びかけることになる。プライドの高い簗氏といえども高市首相の命令に逆らって、居座ることはないでしょう」(野党関係者)

 高市首相は簗氏と心中するのか、それとも切り捨てるのか。決断の時を迎える。