DeNAは11日の「JERA クライマックスシリーズ セ・ファーストステージ第2戦」巨人戦(東京ドーム)に4―1で競り勝ち、ファイナルステージ進出が決定。初回に度会の先頭打者弾などで2点を先制し、手堅いディフェンスを軸に最後までリードを守り切った。

「(シーズン後半の)3か月で我々はしっかり戦ってきた自負がある。勢いだけで勝てるものではない」。戦前に相川亮二監督(50)がプライドをにじませながら語っていた通り、真綿で首を絞めるような粘り強い戦い方でじわじわと敵軍を追い詰めていった。敗れた巨人の球団関係者も「今のDeNAは勝ち方が強い。打線に厚みがあるし、救援陣も整備されている」とタメ息をつく。

 打線は先制→中押し→ダメ押しと長短打を絡めながら着実に4得点をゲット。先発・石田裕が5回1失点とゲームをつくり、6回以降は岩田、伊勢、浜地、レイノルズらの救援4投手がシャットアウトリレーでつなぎ、相手打線の反攻の芽を摘んだ。

 両軍ベンチの間には、短期決戦ゆえの激しい火花が散っていた。象徴的だったのは、2―0とDeNAのリードで迎えた2回の巨人の攻撃。二死二塁とした場面で8番・リチャードが打席に入ると、相川監督は申告敬遠を選択。次打者は9番打者の投手・竹丸。一塁が空いていることを考えれば当然の選択だった。

 だがここで巨人・橋上監督代行は、まだ2イニングしか投げていなかった竹丸に代打・佐々木を送る勝負手に打って出る。結局、ここは石田裕&戸柱のバッテリーが低めへのシンカーを集中させる配球で粘り、空振り三振で3アウトチェンジ。一度つかんだ流れを手放すことなく、無失点で切り抜けた。

 試合後の相川監督はこの一幕を「当然じゃないですか。そういう展開になれば当然、代打も出すでしょうし、僕らも同じだったと思います」とこの一幕を当然の駆け引きだったと振り返る。リチャードを歩かせることで先発投手の早期降板という〝出血〟を敵軍に強いる――。DH制が導入される来季以降はもう見ることができない9人野球の妙味あふれる攻防だった。

 早々に先発投手を失った巨人は、7回に5番手・森田が戸柱に適時打を浴び、8回も続投した森田が牧にソロ本塁打を献上。勝負どころで代打を送るか、先発投手を温存するか。橋上監督代行に難しい選択を迫った2回の申告敬遠が勝負の大きな分かれ目となった。