愛知・名古屋アジア大会でeスポーツ「ぷよぷよ」が26日に行われ、「ゆうき」こと栗原悠輝(11=東京ヴェルディ)が、大会史上最年少記録で金メダルを獲得。偉業達成の裏には、子の幸せを第一に考える〝母の愛〟があった。

 栗原は決勝で韓国のカン・ドンシンを「10―2」で破り、史上最年少でアジアの頂点に。並みいる大人をなぎ倒す天才ぶりと、その圧倒的な若さに列島が沸き立った。

 競技中はポーカーフェースで、優勝が決まった瞬間以外は、ほとんど表情を変化させなかった。大会前に取材に応じていた母親のゆうきママ(仮名)さんは「(国内の)タイトルを取った時もなんですけど、わりとシーンとしてるんですよ。究めてきた道のりの一つみたいに捉えているのかな」とぷよぷよに対する〝求道者〟としての一面があると明かす。

 しかし当の本人は試合後に「少し恥ずかしくて、表情を見せたり、変えたりできなかった」といじらしく振り返っていた。

全集中してプレーに臨む栗原悠輝
全集中してプレーに臨む栗原悠輝

〝神童誕生〟の裏には、やはり特別な教育術があったのか。しかし、ゆうきママさんは「やりたいんだったら、そこに制限はかけないというか。本当に本人のペースに任せただけ。『練習しろ』もないし、『練習するな』もない」と本人の意志を尊重した結果だと表現した。

 その上で「やっぱり笑顔が一番。納得して負けるんだったら、それもすごく良いこと。どの規模の大会でも、本人が終わった後に『上手くいった』とか『納得できた』って言ってる方が、私の中でうれしいことです」と結果よりも人間的な成長が大事であると強調。

「保護者としては健康的な食事と、夜寝る時間だけはキープできるように気をつけています」とあくまで見守り役に徹していた。

 中学受験を控える栗原はぷよぷよの練習は平日は1時間、休日は2時間程度。週3回午後9時まで塾に通っている。「頑張っている子に、これ以上頑張れとは言えない。(勉強も)自分からやっていて本当にすごいです」と母は褒めたたえる。「(最近は)本当に良く背が伸びて…。良いことですね」と、金メダリストの裏の等身大の息子の成長を喜んでいた。〝孝行息子〟が史上初の偉業を成し遂げた。