バラまいたお金は100億円!! 美容外科医で高須クリニック院長の高須克弥氏(80)が6年ぶりの著書「高須の遺言」(講談社)を刊行した。2014年にがんを発病し現在、全身がんで闘病中。本作では美容医療の第一人者としての栄光と挫折、芸能界の華麗な交友関係や妻・高須シヅ氏、現在のパートナーで漫画家の西原理恵子氏との秘話をつづっている。「僕は死ぬことが怖くない」と語る超ポジティブ思考の極意と100億円の使い道について語った。

 闘病中の高須氏だが、その笑顔はおなじみのCM「Yes!高須クリニック」のころのままで悲壮感を抱かせない。

 しかし、体調について尋ねると「最悪です。頻尿だし、体はだるい。昨日も眠れなくて、睡眠薬を2時間おきに飲んだ。ちょうど取材に来る時に一番元気がいいようにしている。表情は整形してますから元気よさそうに見せてる」と明かした。

 パートナーの西原氏にも「介護なんて絶対しに来るんじゃないぞ。来たら、絶対に許さんからな」と伝えているという。「格好良い自分でいたい」という美容外科医の矜持が垣間見える。

 常にポジティブな高須氏だが、がん告知にショックはなかったのだろうか。「落ち込みはない。がんになっちゃった。仕方ないなって」と淡々と話す。そこには祖母の教えがある。「『この世で起きた出来事は全部この世で解決する。だから何にも悩むことはない』って。確かにそう。全部チャラにできると思って何も怖くない」と話す。

 死に対する怖さもない。「子供の時に『与えられた命だから好きに使っていいんだよ』と言われて、すごいもうけたみたいな感じ。うちの親父も40歳で死んでるし。40まで生きれたらいいやと思っていたら、倍生きられた」

 高須氏の物事の判断基準は面白さ。モットーは「人生劇場で面白い役をもらって、どんな面白い演技ができるか」。今、演じるのは、お金をばらまくという役。

「財産を残した僕の同級生たちは死んだ後、家庭がみんな犬神家の一族みたいになってる。財産の取りっこで親戚中がぐちゃぐちゃ。一文無しで死んだらすごい気楽」と資産は使い切るつもりだ。

 高須克彌記念財団、かっちゃん基金、高須先進医療振興財団と3つの財団を創設。「困っている子供、シングルマザーといったいろんな困っている人にばらまいている。僕のおかげで医者になってる人いっぱいいますよ。100億円以上ばらまいてると思うよ」

 個人として使うお金は西原氏とのデート代ぐらい。幸せを感じる瞬間を問うと「あえて言うなら、この人がうれしそうにお酒を飲んでいるのを見るのが幸せ」と取材に同席した西原氏とほほ笑み合った。

 さぞかし高級なお酒を飲んでいるかと思いきや「ホテルでシャンパンを頼むと何万円もするから、近所のスーパーで買う。持ち込んでアイスペールだけ持って来させるとソムリエがすごい嫌な顔をする」と笑みを浮かべた。

「お金にありがたみを感じてなくて、生きていくための燃料みたいなもの。だからガソリンですよ」と高須克弥を演じ切るために燃料を力に変え続ける。

 ☆たかす・かつや 1945年1月生まれ。愛知県出身。昭和大学(現・昭和医科大学)医学部医学科卒業。同大学大学院医学研究科博士課程修了。美容医療の第一人者として、1976年に「高須クリニック」を開院。以降、中国・韓国などアジア諸国を中心に講演活動にも従事。“生涯現役”を宣言しており、現在も「銀座高須クリニック」の現場に立ち続けている。