女優のキムラ緑子(63)と俳優の升毅(69)が12日、大阪・吹田市文化会館メイシアターで行われた「MOTHER―君わらひたまふことなかれ」(9月10~14日)の取材会に出席した。

 同劇場は1985年の開館からの40周年記念として、大阪が生んだ歌人で思想家の与謝野晶子の人生を描いた評伝劇を上演する。同作は劇作家のマキノノゾミ氏が30代半ばの時に書き上げ、95年に芸術選奨文部大臣新人賞を受賞している。

 作品の舞台は明治42年から大正2年の5年間。思想家の幸徳秋水を含む12人が処刑された大逆事件を軸にしつつ、夫婦のおかしくて、哀(かな)しくて、震えるほど美しい青春グラフティーに仕上げるという。

 升は与謝野晶子の夫・鉄幹の役どころについて「すごく小心で『男がすたる』とガードしながら生きてる人。自分が老いぼれていって、消えて行ってしまうんじゃないかという恐れだったりを抱えているかわいらしい人。自分に似てるなと思った」と共感を示した。

 晶子役のキムラは、2008年に東京・紀伊国屋ホールで同役を演じたことを引き合いに出し、「あのころは体のすべてが若い。今、20年くらい年をとって、30代の与謝野晶子さんにまだまだ及ばないが、大人な感じは今の自分の方が絶対近いと思う。若返ることはできないから、みんな目をつぶって見てください」と笑ってアピールした。